“耳コピ力”が鍛えられると、人生に大きなメリットがある

 反復力とは何なのでしょう。「言葉を聞いて、それをまねる力、繰り返す力です。反復力と語彙力は相関しており、『反復力が高い=語彙力が高い』ということがこれまでの研究でわかっています」。語学を習得するために「反復力」は、大切なキーワードなのです。

「反復のメカニズムはまだ解明されていないですが、いわゆる『短期記憶の一種のワーキングメモリー』が発達してくると、聞いたことをすぐに反復できるようになると言われています。生まれもった能力ではなく、2歳くらいから鍛えられることで伸びていき、20歳前後でピークを迎えます。歳をとってから語学を習得するのが難しいと言われるのは、反復能力が落ちてくるからといえます」

0歳から「ワールドワイドキッズ」に取り組んでいる子どもと英語にふれていない子では、言われた言葉を復唱する「反復力」などで大きな差がつくという
0歳から「ワールドワイドキッズ」に取り組んでいる子どもと英語にふれていない子では、言われた言葉を復唱する「反復力」などで大きな差がつくという

 日本人にとっては、英語を反復するより日本語を反復する方が簡単です。それには「長期記憶」がかかわってきます。「日本語にたくさん接すると、『音の配列』がだんだんと長期記憶に蓄えられていき、知らない日本語でも参照して再現しやすくなる。短期記憶と長期記憶の発達が相まって、反復力が高まるようなイメージですね。反復力の高い子どもは、語彙力も高い。この相関関係は証明されており、お互いは密接に関係しています」。

 この「反復力」に関して、子どもたちが3歳になった時点で、驚きのテスト結果が出ました。

 英単語の反復力テストでは、教材に取り組んでいる子どもたちは平均35.3点採れたのに対し、取り組んでいない子どもたちは平均11.2点しか採れませんでした。英単語を聞かせて該当する絵を指で示させる英語の語彙力テストの結果は、教材に取り組んでいる子どもたちの平均は20.1点、取り組んでいない子どもたちの平均は10.2点でした。そして、最も驚いたのは、日本語の反復力についても差が生じたことです。教材に取り組んでいる子どもたちは平均35.3点を叩き出し、取り組んでいない子どもの平均(20.4点)より高い点数となったのです。

 「英語を早くから始めることが、日本語の獲得にネガティブな影響を与えるどころか、メリットがあることがわかりました。言葉に対する敏感性というユニバーサルな力がついたと言えます」

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