スタートは、妻のためのクリームから

優待商品で人気のB.A.シリーズ
優待商品で人気のB.A.シリーズ

 そんな日本を代表するグローバル企業として成長を続けるポーラ・オルビスHDだが、創業ストーリーを紐解くと、実はたった一人の愛する妻のために作ったクリームが始まりだったという。

 経済的にゆとりのない生活の中で荒れていく妻の手を見て、なんとかしてあげたいと作ったクリームが、妻にも周囲の人々にも好評となり手売り販売をするようになった。作ったものを一人ひとりに使い方をご説明し、手渡ししていく……。そんな一人ひとりを大事にする精神は、当時から今のポーラ・オルビスHDにも伝わっているものの一つ。

 元々は、訪問をして一人ひとりのお客様と実際に会い、お肌の悩みを伺ったりしながら販売をしていたポーラ。お客様の存在はいつも身近にあり、ポーラ ザ ビューティと呼ばれる店舗や百貨店など販路が広がった今でも、お客様と直接の接点を大事にすることは変わっていない。

 同社が、今年一新した企業理念は「感受性のスイッチを全開にする」。これも、お客様の声や心の動きにも常に意識を向け、社員、ブランド、商品、そしてサービスを通じて特別な経験をご提供し、人生に彩りを与えられるような存在になっていこうという思いから。

 社会貢献活動も、そうした人々とのつながりの一つとして、被災地での復興支援プロジェクトや社員参加型の植林活動、社食での「TABLE FOR TWO」の継続的実施など行ってきている。“ファン株主”と言われる根強いポーラ・オルビスHDファンがいるのも、そんな人を大事にする社風への安心感と信頼の現れだろう。

株主向けの施設見学会の様子
株主向けの施設見学会の様子

 今年は、3月の株主総会での要望を受けて、同社にとって初めての試みとなる株主向け施設見学会を11月に開催。参加者からは大好評だったという。個々の株主の意見に耳を傾け、スピード感をもって応える、株主を大切にする同社の姿勢が感じられる。今後もこうした企業活動の中身をもっと知ってもらう活動を行い、コミュニケーションをとっていきたいという。

 優待商品でウキウキした気持ちになれること。お得を体感すること。マネーの勉強ができること。そして、前向きに進んでいく企業のサポートができること---これが株を買う意義だろう。もし新たに株を買いたいと思っているのなら、ポーラ・オルビスHDは有力な選択肢の一つになりそうだ。

(取材・文/岩辺みどり 撮影/木村輝)

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