たき火は小さく作って、長く楽しむ
信州の高原はこの時期でも夜になれば冷える。たき火は暖を取るためにも欠かせないけれど、火があるだけで心が落ち着く。この感覚は人が人になったときから受け継いできたものだから、本能的なものだね。
買い出しで手に入れた地元の食材で夕食。豚モツの産地だから、ご飯を炊いて、モツ煮丼を作った。
これがうまかった! 簡単な焼き物をあぶりながら、飲み、語る。火は消えない程度にいじりながら、育てるのが楽しい。たき火とランタンの光も優しく、自然と本音が出てくる。親子というより年下の友人と話しているような気がしてくる。なるほどとうなずいたり、いやそうじゃないんじゃないかと真剣に異議を唱えたり。
話すことがなくなれば、静かに火を眺めているだけでいい。息子はタブレットで絵を描いている。小さなころから、いつでもどこでも紙とペンが離せなかったが、それは今も変わらない。薪が尽き、火が消えたらお休みだ。さあ、地球をベッドにして眠ろうじゃないか。