「預貯金だけでなく、投資しなきゃなー」と思いつつも、忙しいデュアラー世代は日々の仕事と生活を回すだけで精いっぱい。とても投資について調べたり、勉強したりする余裕はありません。そんな中、2018年から新たに「つみたてNISA」という制度がスタートします。どういう点が投資初心者の共働き夫婦にうれしい「時短」につながるのか、FPの前野彩さんに詳しく教えてもらいました。

 「時短」とは時間短縮の略ですが、時短によるメリットは、物理的な時間ができることだけではありません。悩んだり考えたりする時間を短縮し、「しなければならない」というプレッシャーやストレスからも解放されるのです。

 来年からはそんな「時短」を生かす投資術に、DUAL読者も挑戦してみませんか?

労力のかかる投資から「時短投資」へ

 投資をしたことがない方に投資のイメージを聞くと、「色々勉強したり、たくさん資料を読んだり、常に株価をチェックしたりしなきゃいけない」という答えが返ってきます。

 投資が好きでずっと続けているという人には、企業の決算データや株価の値動きのチェックも、楽しく感じられることでしょう。でも、これから始める人や投資に時間をかけたくない人にとって、そうした労力がかかる投資は「面倒臭いな」と距離を置きたくなるだけではないでしょうか。

 そこで提案するのが、大きな資金がなくてもできる「コツコツ投資」であり、面倒臭がりでもできる「ほったらかし投資」。つまり、積み立てを利用した投資です。2018年から新たに始まる「つみたてNISA」という非課税制度を利用した投資信託の積み立てを始めましょう。

 投資信託とは、私たちの投資したお金を、運用のプロが株式や債券で運用する商品。そのため、投資信託を購入することで、日本の株式だけでなく、世界の株式や債券にも投資することができるのです。

2018年に「つみたてNISA」がスタート!

 「つみたてNISA」とは、積み立てた投資信託が値上がりした利益に、税金がかからない制度です。本来、投資をしてもうかったら、その利益に対して約20%の税金を納めなくてはならないのですが、その税金がゼロ円で済むうれしい制度が、2018年1月から始まる「つみたてNISA」なのです。

 1年間の合計積立額は40万円です。毎月3万3000円ずつというような積み立てもできれば、ボーナスに合わせて、6カ月ごとに10万円、合計20万円を積み立てる、というように自由に設定できます。そして、その際に選ぶ商品は、特定の投資信託です。