大門駅の総合点は80点、星4つという評価に。
都営地下鉄の浅草線と大江戸線が乗り入れている大門駅。いずれも地下路線のため、駅構内も出入り口以外は地下になっています。上下左右の立体的な移動が必要となる構造ではあるものの、それをカバーする充実した設備により、利用時のストレスが大きく軽減されています。それでは、項目ごとに詳細を見ていきましょう。
【評価1】2番線側には地上出入り口へ向かうエレベーターなし
【子連れ視点でエレベーターをチェック!】☆☆☆☆
●ホーム階に改札がある
●地下3階コンコースにはそれぞれのホーム(改札)へ向かうエレベーターがある
●直接地上へ出られるエレベーターが設置されているのは1番線側のみ
エレベーターは星4つ、40点満点中29点という結果になりました。大門駅は地下1階にホームと改札、地下3階にエレベーターの乗り継ぎおよび、大江戸線への乗り換えができるコンコースが設置されています。構内を移動する際にポイントとなるのは、この地下3階のコンコースです。
大門駅はホームと改札が同じフロアに設置されているため、ホームと改札をつなぐエレベーターに乗る必要はありません。しかし、1番線(西馬込方面)と2番線(押上方面)のホームが線路を挟んで位置しているため、ホームを間違えた場合は一度改札を出てからエレベーターで地下3階のコンコースに降り、正しいホームへつながるエレベーターに乗り直さなければなりません。この使い勝手の悪さが減点の要因となりました。
また、1番線側には、改札を出て右手に曲がった突き当たりに地上A1出入り口行きエレベーターが設置されていますが、2番線側には地上出入り口直結のエレベーターが設置されていません。2番線側から地上に出るためには一度改札を出て地下3階のコンコースまで下り、エレベーターを降りて真っすぐ歩いたところにある地上(B4出入り口)行きのエレベーターに乗る必要があります。
どちらのホームにも改札前に地下3階コンコース行きのエレベーターが設置されていますが、2番線側は改札と出入り口をつなぐエレベーターを乗り継がなければならず、1番線側は曲がり角に設置されており目視できないため、減点となっています。
とはいえ、改札から出入り口までの導線は、通路が広く案内もしっかりしており、勾配はややあるもののストレスはあまり感じません。ただし、エレベーターとエレベーターの間に少し距離があり、何度もエレベーターを乗り継いだり、地上に出るために一度地下に下りなければならないため、自分が何階にいるのか分からなくなってしまいがちです。出口が分からなくなるほど迷うことはないですが、自分がいる階を確認しておくと、よりスムーズに移動できるでしょう。
エレベーターのキャパシティーはどこもベビーカー親子3組以上が乗り入れできる大きさでした。奥行きのある形なので、乗車したら奥に詰めるようにしましょう。
【評価2】男女共にオムツ替えコーナー完備。使いやすさトップレベルのトイレ
【子連れ視点でトイレをチェック!】☆☆☆☆☆
●男女共にオムツ換えコーナーが設置されている
●ベビーカーと一緒に入れる個室トイレが男女共に設置されている
●ほぼすべての個室にベビーチェアが設置されている
トイレの評価は星5つで20点満点中21点。特別な加算点を入れたので満点を超えた高評価となりました。
都営浅草線の大門駅は1番線ホームと2番線ホームが線路を挟んで独立しているため、どちらのホームにも改札手前にトイレが設置されています。唯一の減点項目は「ホームにトイレがない」という部分ですが、ホームと同フロアにトイレが設置されているので、ほとんどデメリットを感じません。
1番線側のトイレが改札の目の前にあるのに対し、2番線側のトイレは奥まったところにあるため目視はできませんでした。ただ、すぐ見つけられるので迷うことはないでしょう。
両トイレの設備は、間取りや個室の数に違いはありますがどちらも共通。男女共、個室のすべてにベビーチェアとフィッティングボードが設置されている他、ベビーカーと一緒に入れるスライドドアの広い個室が1室設けられています(1番線側の女子トイレのみ普通のドア)。男女のトイレ設備の充実度に差がないことを評価し、2点を加点しました。
また、多機能トイレだけでなく、男女のトイレ両方にオムツ替えコーナーが造られているのもうれしいポイント。特に1番線の女子トイレは、個室や洗面所などから見えにくい場所にオムツ替えシートが設置されています。落ち着いてオムツ替えができそうな安心感がありました。
トイレは2カ所とも設備が新しく清潔感があり、出入り口が広く段差がないため、ベビーカーでも快適にトイレを使うことが可能です。これまで調査した駅の中でもトップレベルの充実度でした。