京王線調布駅(調査日:2019年10月)
京王線調布駅(調査日:2019年10月)

 調布駅の総合点は89点、星4つ半という高評価に。

 改札口が地下1階にあり、ホームは地下2階と地下3階に分かれている調布駅。1日平均約13万人(2018年度)と乗降客数が多い駅ですが、エレベーターの収容力や広々とした空間が使いやすさにつながっていました。それでは、それぞれの詳細を見ていきましょう。

【評価1】ホームと改札階をつなぐエレベーターは十分なキャパシティー

【子連れ視点でエレベーターをチェック!】☆☆☆☆

●改札階とホームをつなぐエレベーターはホーム中央寄りに2基設置、ベビーカーの親子3組が入れる広さ
●改札階から地上へ出るエレベーターは4基と多いが場所がやや分かりにくい

 エレベーターは星4つ、40点満点中32点という結果になりました。特にホームから改札階にかけてのエレベーターの便利さを評価しました。

 ホームと改札階をつなぐエレベーターは、ホーム中央寄りに設置。エレベーターを探してホームの端から端までベビーカーを押して歩かなくていいのがうれしいポイントです。また、ベビーカーの親子3組が入れる広さのエレベーターが2基並んで設置されているため、収容力も十分です。

 改札階から地上出入り口に向かうエレベーターは全部で4カ所。中央口改札方面は中央口へと向かうものと、直上に建設された商業施設「トリエ京王調布」に直結する2基、東口改札方面は1基、駅前広場口は1基と、計4基のエレベーターが設置されています。

 ホームから改札階のエレベーターはベビーカー親子3組が入れる広さだった一方で、改札階から出入り口のエレベーターは、大型ベビーカーだと2組入るのは厳しいかもしれません。

 減点となったのは、地上出入り口に向かうエレベーターが改札や出入り口から目視できないという点。案内板やサインが設置されているため、見つけられないということはありませんが、エレベーター自体が通路の脇や少し奥まった部分に設置されているため、初見では迷ってしまうかもしれません。

 空間を広く使うために、エレベーターの設置場所も「目立つ場所」ではなく「必要な場所かつ、通行の邪魔にならない場所」に配置されているように感じました。

地下1階にある改札階と地下2階にあるホームをつなぐエレベーター。広々としたエレベーターが2基並んで設置されている
地下1階にある改札階と地下2階にあるホームをつなぐエレベーター。広々としたエレベーターが2基並んで設置されている

【評価2】女性用トイレの個室に男児用小便器があり便利

【子連れ視点でトイレをチェック!】☆☆☆☆☆

●多機能トイレは2つ。オムツはユニバーサルシートを使って交換できる
●女性用トイレの個室内に男児用小便器が設置されている

 トイレは星5つ、20点満点中17点という高評価に。

 トイレは改札階の東口改札側に設置されています。女性用トイレに向かうには少し長めの通路を通る必要がありますが、幅が広く段差もないため、ベビーカーでも利用しやすい造りになっています。

 男女トイレ共に入り口付近にベビーチェア付きの広めの個室があります。しかし、オムツ替えコーナーの設置はないので、子どものオムツを替えたい際は多機能トイレを使いましょう。多機能トイレは2つあり、室内にあるのは介護にも使えるユニバーサルシート(大人用ベッド)。シートが柔らかく座面が広いのはうれしいところです。しかし、一般的なオムツ交換台よりも低いため腰をかがめる必要があり、安全ベルトがないので落下しないように十分に注意が必要です。

 また、女性用トイレ内に男児用小便器の設置された個室があるのは注目ポイント。ママと男の子の2人でおでかけする際は、オムツが外れていても1人で男性用トイレに行かせるのは心配です。また、年長くらいの年齢になると女性用トイレに入るのを恥ずかしがるようになることもあります。その点、トイレ内の個室に小便器があれば、他人の目も気になりません。このような点を考慮して、2点を加算しました。

トイレの案内板。女子トイレが少し奥まった位置にあること、男女共に使える兼用トイレが設置されていることが分かる
トイレの案内板。女子トイレが少し奥まった位置にあること、男女共に使える兼用トイレが設置されていることが分かる