【評価3】乗り換えはなし。改札内には駅員さんが常駐
●駅員さんがホームに見当たらないときは呼び出せば手伝ってもらえる
広尾駅は東京メトロ日比谷線のみのため、乗り換えはなし。そのため、乗り換えの減点もなく、20点中20点となりました。ホームにこそいないものの、改札内には駅員が常駐。困っているお母さんのベビーカーを率先して運ぶ姿も見られ、声をかければベビーカーで階段を下りるのを手伝ってもらえそうです。
【評価4】ホームドアがないのが減点に
バリアフリー度は20点満点中14点の星3つ半。昔からある駅ということもあってか、ホームドアが設置されていないことが減点となりました。ホームの幅が狭い駅ほどホームドアを設置してほしいものですが、古くて小さな駅だとどうしても構造上難しくなりがち。何らかの改善策が出てくることを望みます。
現在、日比谷線では旧来の03系と、2017年から導入された13000系の2つが運行中。車椅子・ベビーカースペースは、03系は2、7号車に、13000系はすべての車両に設置されています。
【総合評価】魅力的な街だからこそ、駅の不便さが残念
以上、45.5点、星2つ半が広尾駅の評価となりました。日比谷線自体が歴史ある路線であり、駅自体が古いため、全体的に親子連れで利用するためのバリアフリー設備が整っていないと感じました。このことについて東京メトロ広報に問い合わせたところ、「駅についてお客様から要望をいただくこともあります。バリアフリー整備については計画的に行っておりますので整備するまでに時間がかかってしまう駅もありますが、お客様の要望に応えて工事を進めています」とのことでした。現在は2019年に向け、エレベーターやトイレなど、今回の調査では評価が低かった点を改修予定。広尾はせっかくおでかけスポットが多い魅力的な街なので、今後もっと使いやすくなるといいですね。
広尾駅の周辺には、おしゃれなカフェのほかに有栖川宮記念公園など、緑もたくさん。有栖川宮記念公園は起伏に富んだ景観で四季折々の花や緑が楽しめますし、子ども用の遊具や砂場のほか、思い切り走り回れる広場もあります。まだ少し寒いですが、春めいてくる頃にはお散歩も兼ねておでかけしてみるのもいいかもしれませんね。公園の近くにあるインターナショナルなスーパーマーケット、「ナショナル麻布」に寄ってお菓子や食材をあれこれ選ぶのも、楽しくておすすめですよ。
次回は江戸時代から続く北区の桜の名所、飛鳥山公園が近くにあるJR京浜東北線王子駅を紹介します。親子で楽しめるお花見スポットの最寄り駅の実力は? 調査結果をご期待くださいね。
(取材・文/小沼理[かみゆ]、澤田聡子)