東京メトロ日比谷線広尾駅(調査日:2017年11月)
東京メトロ日比谷線広尾駅(調査日:2017年11月)

 広尾駅の評価は100点満点中45.5点、星2つ半と、これまで調査した駅に比べると見劣りする結果になりました。大使館が多く、インターナショナルなイメージが強い広尾駅ですが、駅自体は歴史が古く、バリアフリーの面では不安な点が多く残ります。特にホームから改札に上がる手段が階段しかなかったり、トイレが狭かったりと、エレベーターやトイレ部門の評価が低く、それが総合点を大きく落とす結果となったようです。

【評価1】ホームから改札に上がるエレベーターがない

【子連れ視点でエレベーターをチェック!】☆
●ホームから改札に行く手段が階段しかない。ベビーカーと子どもを抱えて自力で上る必要あり
●改札から地上に上がる出口4つのうち、「みなとふれあい館」方面の4番出口のみエレベーターが使える

 星1つ、40点満点中5.5点という厳しい評価となった広尾駅のエレベーター。広尾駅には改札が3つ(1番出口と2番出口、3、4番出口に出る改札の3カ所)ありますが、ホームから改札へ上がる手段は階段しかありません。

 取材中もベビーカー連れの親子を見ましたが、赤ちゃんを抱っこ紐で抱き、たたんだベビーカーは片手で運びながら階段を上る、という大変さ。家族全員でのおでかけなら、赤ちゃんはママが抱き、ベビーカー運びはパパと分担できるでしょうが、「ワンオペ移動」のときは重量がある三輪ベビーカーや大きめの海外製ベビーカーだと苦労しそうです。エレベーターがなくてもせめてエスカレーターがあれば……と思ってしまいました。

 出入り口は4つ。広尾橋交差点方面に出る1番出口と聖心女子大学方面の2番出口、順心女子学園高校・中学校方面の3番出口、みなとふれあい館方面の4番出口です。改札から地上出口へは、2016年4月に新設された4番出口にのみ、エレベーターが設置されています。広尾の商店街とは逆方向の改札ですが、ベビーカーで広尾を訪れる場合は4番出口を使うといいでしょう。

 なお、広尾駅では2019年11月に向け「1番線、2番線ホームの北千住寄りの階段付近に、エレベーターとエスカレーターを設置する予定」(東京メトロ広報)とのこと。現時点ではホームから改札へ上がる手段が階段しかないですが、この改修で一気に便利になりそうですね。

広尾駅唯一のエレベーター。このエレベーターのある4番出口は2016年に新設されたとあって新しい
広尾駅唯一のエレベーター。このエレベーターのある4番出口は2016年に新設されたとあって新しい