足の速さは、遺伝以上に環境によって決まる
「完全に無関係だとはいいません。でも、もし本当に遺伝が重要だとしたら、陸上競技の世界、二世ばっかりになっててもおかしくないと思いません?」
あ、そらそうだ。
「いないわけじゃないんですよ。世界には親子でオリンピックのスプリンターになった例もある。でも、僕は遺伝以上に環境のほうが大事じゃないかと思ってます」
か、環境っすか。
「ご両親が足が速かったり、運動神経がよかったりすると、そのお子さんも小さいころからスポーツに関わる機会が多くなりますよね」
そりゃそうだ。そもそも、パパもママもそういうのが好きだろうし。
「小さいころからそういうのをやってた子どもと、やってない子ども。どうしたって差が出てきますよね」
なるほど。でも、速くなるための「そういうの」って、いったいなんなんでしょう。
「大雑把に言って3つ。あ、2つでもいいかな」
そ、それは?
「一つは縄跳び。もう一つは相撲。あと、できるのであればトランポリンもすごく効果的です」
あの、ウチの息子、レスリングはやってるんですけど。
「あ、じゃああとは縄跳びですね。この間、大分の幼稚園に行ってきたんですけど、そこの幼稚園、園児みんなに縄跳びをやらせてるんです。で、園長先生に『ウチで一番跳べる子、どれぐらい跳べると思います?』って聞かれまして」
ご、500回ぐらいっすか?