年が明けると、1月からは関西圏、埼玉県などを皮切りに中学入試がスタートします。入試直前期に押さえておきたいのが、時事問題です。前回記事では、2022年度入試に出題される可能性が高い社会の時事問題をご紹介しました。今回は、中学受験のカリスマ理科講師の辻義夫さんに、理科入試のキーワードとなるニュースをピックアップしてもらいました。要チェックです。

自然のメカニズムから実生活に関わる問題まで

 中学受験の理科入試は、「地学」「生物」「物理」「化学」の4分野で構成されています。中でも時事問題で出題されやすいのが、地学分野だといいます。特に、その年に大きな自然災害があった場合は、それに関連する問題が出題されやすいそうです。

 辻さんはこう話します。

 「各地で地震が頻発するなど心配ではありますが、2021年は東日本大震災から10年という節目の年でした。あの日を忘れないためにも、地震に関する問題を出してくる学校があるのではないかと予想します。

 地震発生時には、地面に平行に振動するP波と、地面に垂直に振動するS波の2種類の波が出ます。P波の揺れを初期微動、S波の揺れを主要動、P波の後にS波が来るまでの時間を初期微動継続時間といいます。こうした地震のメカニズムを聞いたり、P波やS波の速さから距離や時間、初期微動継続時間を求める計算問題が考えられます。

 また、以前、『地震が発生したときはどうするか?』といった避難方法を聞く問題や、『どのような対応が望ましいか?』といった社会的な問題が出題されたこともありました。『近所にお年寄りが一人で暮らしている場合は声をかける』といったような解答が求められ、単に理科の知識を問うだけではなく、社会的な視点が幅広く問われることも考えられます」

 もう一つ、自然災害で押さえておくべきニュースは、近年の豪雨災害です。

 「昔は、大雨による土砂災害や川の氾濫などの災害は、九州地方に多いというイメージでしたが、近年は西日本、東日本、甲信越など全国的に見られます。たくさんの雨を降らせる背景にあるのが、線状降水帯の存在です。今年、テレビのニュースでも何度も耳にしましたね。入試では『線状降水帯』という言葉そのものを書かせたり、いつごろに発生しやすいか、どのような状態のときに大雨を降らせるのかといったメカニズムを聞かれたりするかもしれません。こうした問題は、日ごろからテレビのニュース番組などで、気象予報士の解説をしっかり聞いている子は、難しく感じないでしょう。数年後に受験を控えているというご家庭は、日ごろから天気について会話をする習慣を付けておくといいですね」

〈他にもこんなニュースをチェック!〉

・2021年は雲仙・普賢岳が噴火してから30年。火山噴火が起こる仕組みなどを復習しておく。
・2021年は20年ほどの台風被害はなかったけれど、過去の大きな台風の名前や、台風が発生する仕組みは要チェック!

 次のページからは、地学、生物分野でさらにチェックすべき理科の時事を紹介します。

次ページから読める内容

  • 天体問題の定番 サマータイムに絡めた時差の問題も
  • 奄美大島・徳之島らはなぜ世界自然遺産に登録?
  • エコロジーにつながるキーワード
  • 理科を得意にするものの見方とは

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