中学受験をするのなら、小3の2月から大手進学塾に通い、そこから3年かけて受験のための勉強をするのが一般的です。近年の中学入試は問題量がとても多く、かつ難易度が上がっています。そのため、中堅以上の学校を目指すのであれば、中学受験に必要なカリキュラムが整っている大手進学塾の力を借りるしかありません。

 さて、その中学受験塾の入塾テストの中身はどんなものなのでしょうか? 本連載でおなじみの西村則康先生に解説してもらいます。
(日経DUAL特選シリーズ/2018年12月収録記事を再掲載します)

入塾テストってどんなもの?

西村則康
西村則康
1954年生まれ。名門指導会代表、中学受験情報局主任相談員、塾ソムリエ。40年以上、難関中学・高校受験指導を一筋に行う家庭教師のプロフェッショナル。男女御三家、慶應、早稲田、灘、洛南高附属など東西の難関校に合格させた生徒は2500人以上にのぼる。

 11月になると、各大手中学受験塾では、来年度の新4年生コースに向けた入塾テストが始まります。小3の2月から新4年生コースを受講する場合、入塾テストは、3年生の11月・12月・1月に受けるのが一般的です。

 

 もちろん、4年生になってから入塾することも可能ですが、一度カリキュラムがスタートしてしまうと、途中からついていくのが大変になるので、できれば3年生の2月のスタート時に入塾することをおすすめします。

 

 入塾テストの目的は、「入塾そのものの可否」と「クラス分け」です。公立小学校と違い、塾はお金を払って勉強をする場所です。なのに、入塾できないこともあるの? と驚いた親御さんもいるかもしれませんね。

 

 塾によっては希望者全員が入塾できることもありますが、大手塾の場合は成績によって入塾できないことがあります。なぜなら、 大手中学受験塾の授業は、集団で行われるため、ある一定以上の学力がなければ、授業についていけないからです。

 

 そして、もう一つ大事なことは、 入塾テストで上位クラスに入ることが、後々まで有利に働くという点です。それはどういうことなのでしょうか?