多感な中高時代に、子どもが何かに夢中になり探究できる時間をつくるためにも、中学受験をして中高一貫校で学ばせたいと考えている。しかし、一方で、中学受験の勉強を始めると自由な時間がなくなり、知識をたくさん詰め込まなければいけない印象がある。探究どころではなくなるかもしれない。では、子どもの探究心と中学受験の勉強を両立させるために、親には何ができるのでしょうか。探究学習に特化した学習塾「エイスクール」の岩田拓真さんに聞きました。

「好き」「楽しい」「面白い」が探究心を育む

 教育について語るときに、「探究」という言葉が登場するようになりました。国の教育方針を示す学習指導要領の中にも、その言葉が登場しています。そもそも「探究」とは何なのでしょう?

 「エイスクール」の岩田さんはこう説明します。

 「探究とは一言で言うと『夢中になって主体的に打ち込む状態』をいいます。例えば、子どもが没頭する代表的な遊びとして、ゲームがありますよね。意外に思われるかもしれませんが、向き合い方次第では、ゲームに夢中になることも探究になるんです」

 「ゲームに熱中する子どもの姿を見て、親は何とかゲームをやめさせて、勉強をさせようとしますが、それは逆効果です。好きなことをする時間を奪われて、無理やりやらされる勉強は楽しいはずがありません。そもそも、子どもからゲームを取り上げたところで、子どもが自然とその時間を勉強にあてるわけもなく、勉強時間は増えません」

 「お子さんに勉強をしてほしいと願うのであれば、勉強自体を『やりたい!』『面白そう!』と、楽しめるように工夫をしたり、きっかけをつくってあげたりすることが重要です。勉強は楽しいもの、工夫次第でいくらでも面白くできるものとわかれば、子どもはやる気になります」

 岩田さんは、子どもの学びに対する興味関心を育て、自分の頭で考える力や、考えたことを伝える力を磨きたいという目的で、探究学習塾「エイスクール」を設立しました。岩田さんが従来とは違う学習塾を始めようと思ったきっかけは、自身の子ども時代の経験が大きく影響しています。岩田さん自身、子どもの頃、何かに夢中になると止まらないタイプだったと言います。石集めから始まって、鉄道、将棋をはじめとするアナログゲームと、好きなものを見つけては、飽きるまでとことん遊びました。そして、小学6年生のときに夢中になったものが、「中学受験の勉強」だったのです。

 「もともと勉強ができたから、夢中になれたんでしょう?」。そう思う人がいるかもしれません。しかし、そう決めつけてしまう人は、「『勉強』と『遊び』が別物だと思い込んでいる可能性があります」と岩田さんは言います。

 では、どのようにして勉強と遊びをイコールに近づけていけばいいのでしょうか?

子どもがゲームに夢中になっているのも、「探究」の状態(写真はイメージ)
子どもがゲームに夢中になっているのも、「探究」の状態(写真はイメージ)

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  • 「遊び」と「学び」に境界線はない
  • 中学受験でも夢中になる仕組みを

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