日経DUALの「共働き子育てしやすい企業グランプリ2017」で見事グランプリを受賞したSCSK。「かつてはブラックだった」という同社がいったいどのように“ホワイト”企業になったのか。施策についての詳報「SCSK 残業しなくても一律残業代をもらえる理由」、谷原徹社長インタビュー「SCSK社長 数字より『社員の成長』を追いかけろ」、男性社員インタビュー「SCSK 家族で夕飯『あり得ないこと』が次々実現」に続き、今回は共働きで3人の子どもを育てながら開発部門でチームリーダーを務める女性社員の声をお届けする。

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第6回 SCSK 残業しなくても一律残業代をもらえる理由

“新世代社員”は自分の全仕事量とかかる時間を即答できる

 「新世代の社員は、自分が抱えている仕事の全量と、それにかかる時間をちゃんと把握できています。私が聞くと『今月はこれに何時間かかって、残業は何時間ぐらいいくと思います』と即答できるんですよ」

 SCSKの宇佐見エリさん(流通システム事業部門 SCシステム事業本部 基幹システムマネジメント 第二部会計ソリューション課 課長代理)は、幾分誇らしさを伴ってそう話す。新世代の社員とは、働き方改革以降に入社してきた若手社員を指す。宇佐見さんは現在、8人のメンバーを率いるチームリーダーとして働いている。家庭に帰れば、3歳と6歳の双子、合計3人の子どもの母親。チームのメンバーには既婚者やパパ社員はいるものの少数派で、ママ社員は宇佐見さん一人だ。

 宇佐見さんは2004年に入社した。会社全体の以前の雰囲気はどのようなものだったのだろう。「案件があれば、期限までにできるかできないかを判断せずに引き受け、何とか期限までに終わらせる。そんな働き方が主でした。定時で帰る前提では全くなく、残業時間も勤務のうちで、普通にあるもの、と思われていましたね」

「本当にみんな早く帰ってるんだ」と嬉しい驚き

 そんな“ブラック”な会社が、働き方改革を経て一変した。「育休から戻ってくるたびに違う会社みたいになっていて驚きました。制度が増え、雰囲気も変わりました」と宇佐見さん。

 改めて実感したのは2015年に復帰したとき。時短勤務で普段は早く退社する宇佐見さんが珍しく18時ごろまで会社にいたある日、社内から人がどんどんいなくなるのに気付いた。

 「『あ、本当にみんな早く帰ってるんだ』と改めて嬉しい驚きでした」

 「残業削減の取り組みは相当の覚悟のトップダウンです。残業を減らすこと自体が業務のような感じ。残業時間が突出して多くなっている人がいると、課内会議などで上から『どうしたの?』と聞かれますし、極端に言うと『(残業削減に)取り組まない人のほうが悪者』ぐらいの雰囲気になっていました。今は、全社員が働ける時間を制限されているので、会社全体が、計画的に案件に取り組み、場合によっては案件の期限の調整も検討するほどの働き方に変わりました。計画的に仕事をするからこそ失敗しない。失敗したほうが損害は大きいですよね。時間の制限ができて、失敗しないようになったからこそ、売り上げが下がっていないのかなと私は理解しています」

「育休から戻ってくるたびに違う会社みたいになっていて驚いた」(SCSK 流通システム事業部門 SCシステム事業本部 基幹システムマネジメント 第二部会計ソリューション課 課長代理を務める、宇佐見エリさん)
「育休から戻ってくるたびに違う会社みたいになっていて驚いた」(SCSK 流通システム事業部門 SCシステム事業本部 基幹システムマネジメント 第二部会計ソリューション課 課長代理を務める、宇佐見エリさん)

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