日経DUALの「共働き子育てしやすい企業グランプリ2017」で第10位にランクインしたセイコーエプソン。人材をかけがえのない経営資源と位置付ける同社では、キャリアを希望する社員が性別に関わらず活躍できるよう、ワークライフバランスを促進する様々な取り組みを企画・実行してきた。今回は、ロールモデルとして取り組みを牽引するパパ社員・ママ社員にお話を伺い、前後編に分けてお届けする。前編では、部長として多くの部下を率いながら、「家庭では妻が部長」と公言し、積極的に育児・家事をシェアし、妻のキャリアを全力でバックアップするパパにご登場いただいた。

夫が家事や育児をするのは「当たり前のこと」

セイコーエプソン技術開発本部コアデバイス技術開発部部長の傳田聡さん

 「子育てや家事をシェアするのに、会社での肩書は関係ないですね。性別にかかわらずキャリアを支援するなら、家庭にいるときには男性も女性も対等であるべき。それが当たり前というか、そういうものだよねと思っています。うちでは、子ども2人のお弁当作りは私の担当なんですよ。妻の作ったお弁当を食べたことは、まだないんじゃないかな」

 そう話すのは、5歳と11歳の子を持つパパ社員、セイコーエプソン技術開発本部コアデバイス技術開発部部長の傳田聡さん。

 近年、家事育児を積極的に担う男性は増えつつあるが、その多くは若手社員で、部長職以上の管理職には珍しい印象だ。年齢や役職が上がれば上がるほど、いわゆる「イクメン」「イクボス」になることに心理的抵抗を感じる男性が多いイメージだが、傳田さんの考え方は非常に柔軟で、その話しぶりに「特別なことをしている」という気負いは一切感じられない。社内には、以前からこうした風土が根付いていたのだろうか。

 「私自身は、若いころから『時間があれば男性も家事をする、子どもの迎えにも行く』、というのが当たり前だと思っていました。でも、当時の上司に当たる世代は昔気質で、育児や家事に時間を割く人は少なかったような気がします。時代の流れとともに、少しずつ男性と女性の仕事に分離がなくなり、シェアするのが当たり前になってきたんでしょうね。『今、送り迎えをしている人はいる?』と社内の男性社員で聞けば、役職にかかわらず結構な人数が手を挙げますよ」

 傳田さんの入社は1990年。入社後は一貫して研究開発に携わり、2018年春の人事で異動になるまでは、研究開発に必要なことやものづくりの過程におけるトラブル解析など、分析やメカニズム解明を担う部署に在籍していた。

 「分析や原理検証は、女性ならではの感性や緻密性が生かせるので、メンバーの30%が女性。非常に多様化が進んだ先進的な雰囲気で、優秀な方々がたくさん働いていました。こういう人材が産休や育休を機に辞めてしまうようなことがあれば、会社にとって大きな損失だと思ったのです」

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