2017年からテレワーク制度を導入し、20年7月に製造拠点などを除く約8万人の国内グループ従業員を対象にテレワークに全面シフトすることを発表した富士通。ニューノーマルにおける新たな働き方のコンセプトが打ち出されたタイミングで育休から復帰したママ社員に話を聞いた。後編では会社の制度や働き方の変化などについて紹介する。

<富士通 企業リポート>
富士通 富士通 テレワークの環境どう整備? 育休復帰ママの声
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 2020年7月、富士通はニューノーマルにおける新たな働き方である「Work Life Shift」のコンセプトを発表した。1歳半の娘を育てる総務・人事本部 人事部の荻荘由香(おぎしょう・ゆか)さんは、新しい働き方が発表された7月に育休から復帰。新たな働き方を自らも実践しながら、働き方改革関連の企画業務を担当している。

 「コアタイムが撤廃され、ワーキングマザーとしてはとても助かります。コロナ下で保育園の健康観察の基準が厳しくなり、登園できないようなときは近くに住んでいる母に来てもらってから仕事を始めるのですが、以前の制度では午前中にコアタイムが設定されていたため、遅刻扱いにならないようにするには半日休暇を取得する必要があったのです。でも、コアタイムが撤廃されたことで、『今日は10時から仕事を始めます』といった柔軟な働き方ができるようになりました」

 同社では20年7月から通勤定期券を廃止し、オフィスに出社するごとに交通費精算をする方式に切り替えた。この施策は「通勤」という概念そのものをなくしたことの表れといえる。産休に入る前は、片道1時間くらいかけて通勤していた荻荘さんだが、テレワークになったことで時間的にも精神的にもゆとりが生まれたという。

 「夫の仕事はテレワークでの対応が難しく、通勤に1時間半くらいかかるため、保育園の送り迎えは私がやるしかないという状況です。しかも、第一希望の園に入ることができず、現在の保育園にはバスで通っているので、以前のように私も通勤しなければならなかったとしたら、バタバタしていたと思います。でも、通勤に充てていた時間で保育園の送り迎えや家事に余裕をもって取り組めるようになり、子どもとふれあう時間もしっかり取れています。

 通勤の必要がなくなれば、私のように育児のために短時間勤務をしている人も、フルタイム勤務に戻りやすくなります。周りのママ社員の中には復帰の時点でフルタイム勤務を選んだ人もいますし、短時間勤務からフルタイム勤務に切り替えたという話も聞きます。私も今後、夫が在宅で働けるようになったり、娘が自宅近くの保育園に転園できたりすれば今よりも時間的余裕もできますし、働き方に関してフレキシブルに考えていきたいです」

 通勤という制約を解消するなかで単身赴任についても、テレワークと出張で対応可能な場合は自宅勤務への切り替えを進めていくという同社。現在は、単身赴任者のうち450名が遠隔勤務のトライアルまたは単身赴任を解消しているという。

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  • マネジメントや評価面でも変革
  • 仕事と育児の両方で気持ちのバランスを取る

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