若手女性職員向けに「将来を考えてもらう研修」を実施

 「ちょうど、長女が10歳を迎えた頃だったんです。10歳にもなると、随分成長して、あまり手がかからなくなります。そう考えた時、自分自身を振り返ってがくぜんとしました。この10年私はどう成長したのかなって。子どもの成長はサポートし続けても、大人の方は意識して過ごさないと成長が止まってしまう。そしてその時間は気付いた時にはもう取り戻せないと。それを、これから子育て期に入る女性職員たちに伝えなければいけないと思い、研修をスタートさせました」(静谷さん)

自身の出産・育児経験を糧に共働き世代が働きやすい組織作りにまい進する人事企画部の静谷清子さん
自身の出産・育児経験を糧に共働き世代が働きやすい組織作りにまい進する人事企画部の静谷清子さん

妊娠中から時短勤務可 「妊娠面談」も

 妊娠した女性職員向けには「妊娠面談」を実施している。コープ共済連では、妊娠中からマイナス1時間の時短勤務を選ぶことができるという。そのような妊娠時に使える制度を説明するとともに、仕事をどう引き継ぎ、どのようなスケジュールで復帰するか、自分自身で考えてもらうというのが、この面談の主な目的だ。

 育休中職員向けに毎年10月に開催している「育児休職者懇親会」は、「戻る場所があるという安心感を与えると同時に、育休中の職員に久しぶりに電車に乗って職場まで来てもらうことで、職場までの距離やかかる時間を改めて意識させ、復帰後に備えてもらう」ことが狙い。子連れで参加可とし、懇親会の間は、別室でベビーシッターが子どもたちの面倒を見る。

 「10月は保育園入園申し込み直前なので、懇親会でそれぞれが住む自治体の保育園のしおりと就労証明書を提出してもらうようにしています。就労証明書は、自治体によって書式が違うので、まとめて先に集めておけば人事サイドも仕事を効率的に進められるし、育休中の職員も、わざわざ会社に用紙を郵送する手間が省ける。双方の無駄な作業を減らすという効果も大きいですね」

2018年10月に実施した育児休職者懇親会の様子。コープ共済連提供写真
2018年10月に実施した育児休職者懇親会の様子。コープ共済連提供写真