日経DUALでは「待ったなしの少子化問題」と、内閣府も推進する「ワーク・ライフ・バランスを保ちながら生産性を向上させるための働き方改革」という2つの視点で優秀な企業を応援する取り組みとして、第3回となる「共働き子育てしやすい企業グランプリ」調査を実施しました。今回は、20位にランクインしたメンバーズの施策を紹介します。

<株式会社メンバーズ>
設立/1995年 本社/東京都中央区 正社員数/731人(女性比率は約42.3%)
経営理念に「“MEMBERSHIP”でマーケティングを変え、心豊かな社会を創る」を掲げ、国内大手企業を中心とした顧客企業に対し、デジタルマーケティング分野における戦略立案から企業ウェブサイトの構築・運用、ソーシャルメディア活用等の支援サービスを総合的に展開している。

業界が売り手市場になり、新たな働き方改革が必要に

 企業のデジタルマーケティングを支援するメンバーズが目指すのは、「世界一幸せな国といわれるデンマークのような会社」。短時間労働で収入が高く、育児・介護がしやすく、女性も男性も同じように活躍できる会社を目指し、2008年から人事制度改革や労働環境の整備に取り組んできた。

 2008年当時は、クライアントから「明日までに更新してほしい」という依頼があれば深夜残業や休日出勤は当たり前だったという同社。離職率は20%を超え、2期連続で赤字決算に陥って経営改革が急務となった。

 持続可能な経営をするためにまず行ったのは、裁量労働制の廃止だった。就業時間を9時から18時と定めて時間管理を徹底。チームごとの残業時間を「見える化」することで、社員に「時間管理をしながら働く」という意識変革を促した。これにより残業時間は月平均30時間程度となり、業績も回復。離職率も一旦は改善した。

 ところが、2015年ごろより再び離職者が増加。デジタルマーケティング業界全体が人手不足になり、クリエーターなどの専門職が売り手市場となったことで、より高収入かつ働きやすい職場を求めて転職する人が相次いだのだ。

<次のページからの内容>

●働き方改革をスタートするときに重視したこととは?
●ママ社員でも管理職を続けやすくなった理由
●男性の両立支援制度活用を促すために
●クライアントの理解につながった秘策とは?
●「残業を減らせ」と言う前に取り組んだこと

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<主な内容>
●第1章
働き方改革はここまで来た!
先進企業の働き方改革の中身を見せます
「共働き子育てしやすい企業ランキング」の上位25社、先進企業の評価・分析
「男性育休取得率」「女性管理職の割合」「正社員に占める女性割合」などテーマ別ランキング
10の業界で比較、上位企業の調査回答

●第2章
25社を総力取材!成果を出している企業の実例
課題解決ノウハウを深掘り「組織やチームがうまく回るワケ」

●第3章
先進企業の“凄いシート”を特別公開
人事評価シート/産休育休前・復帰面談シート/男性育休取得シート ほか

● 定価:本体90,000円+税
● A4、約200ページ
● 発売日:2019年6月28日予定

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