フレックスと在宅勤務で保護者会に出る共働きパパ

「フレックス勤務、在宅勤務、時間休、ライフプラン休暇などをうまく使ってストレスなく仕事と育児を両立しています」(NTTコミュニケーションズ・ヒューマンリソース部人事・人材開発部門主査・原賢太郎さん)
「フレックス勤務、在宅勤務、時間休、ライフプラン休暇などをうまく使ってストレスなく仕事と育児を両立しています」(NTTコミュニケーションズ・ヒューマンリソース部人事・人材開発部門主査・原賢太郎さん)

 「リモートワークと、フレックスタイム、在宅勤務制度を組み合わせることで、子育て中でも男女問わず柔軟に働ける環境を整えています」と藤城さん。

 2歳と6歳の子どもを育てるパパである、原賢太郎さん(ヒューマンリソース部人事・人材開発部門主査)は「保育園の保護者会に出るために、早く帰ることもあります」と話す。社内結婚した妻は現在、時短勤務中。「子どもの行事があるから休む、早く帰る、などを言いやすい雰囲気のおかげで、ストレスなく仕事できています」と原さん。

 「週1回くらいのペースでフレックスを使っていますし、在宅勤務を組み合わせれば、様々な働き方ができます。例えば、定時は9時~17時30分ですが、妻が日帰り出張などで夜遅くなるときは私が16時30分に会社を出てお迎えに行き、その代わり次の日に長く働いて調整するなどの働き方が可能です。あるいは、帰宅後に在宅勤務を行い、時差のある海外と電話会議をする、ということもあります」(原さん)

柔軟に取れる「時間休」で子どもの発熱に対応

 原さんが便利だと感じているもう一つの制度が、年休を1時間単位で取得できる「時間休」だ。「年によっては20日間の年休を取得し切れないときもありますが、5年前から1時間単位でも年休を取得できるようになり、便利になりました。子どもの発熱時などに取得できるのがありがたいです。妻はフレックスと時間休を併用して、月当たりの就業時間が足りなくならないようにやりくりしています。コアタイムは10時~15時と決まっていますが、それ以外の時間をどんなスケジュールで働くのか、常に夫婦で共有しています」

 「今のところ、子育て中だからと肩身の狭い思いをしたことはないですね。自分のチームにも同世代のパパ&ママがいるので、子どもの突発的な熱など、皆が必要に応じて休んでいる感じです」

 年休以外に、社員のライフプランに合わせた「ライフプラン休暇」制度もある。5年ごとに5日付与され、取得しなければ年休の余りと一緒に最大40日間まで積み立てることができる。原さんは、第2子が生まれた際、上の子の世話をするためにライフプラン休暇を数日間取得した。「上の子の出産時は年休を取得して休んだのですが、2人目のときはライフプラン休暇が1日単位で取得できる仕組みに変更になったと聞いて活用しました」。不妊治療や子どもの行事参加でも取得できる。

 「両立支援の制度がとても充実していて、周囲の理解もあるので、100%充足しています。後は自分自身の意識ですね。社内SNSやチャット機能を使いこなせば、さらに柔軟に働ける気がします。電話会議の頻度も増えてきているので、電話会議ができる部屋がもっとあるといいなと思います。今は、時短勤務中の妻に家事・育児を頼っている部分が大きいですが、もっと効率的に仕事して、さらに育児参加したいと思っています」

 また、女性の活躍推進についても、年々進化が見られると原さんは実感している。「わが家は社内結婚で、女性社員の働きやすさが、自分の家庭に直結しますから、割と敏感です。妻の話を聞いていても、社内のポータルサイトなどを見ていても、色々な試みを積み重ねているなと思います。女性が子育てもしつつ、働きがいを持つための施策が整ってきていると思います」と原さん。例えば、女性のキャリア意識の醸成のためにロールモデル的な女性がキャリアを語り、グループワークする「Open Cafe」などのイベントも開催されている。

 現在、女性社員の比率は14%。NTTグループとして2014年度から、新入社員の女性比率を3割以上とするという共通目標を掲げており、NTTコムも新入社員の3割を女性が占める。現在の女性管理職比率は5.5%。2020年までの目標は7%で、この数字は達成できる見込みという。