早くから女性活躍推進に取り組み、2015年には女性管理職(部長代理以上)の比率3割を達成した、総合広告代理店「DACグループ」。同社の両立施策について、前・後編に分けてお届けする。前編では、同グループ内の事業会社「グローバル・デイリー」の代表取締役社長を務め、多国籍社員をマネジメントするイクボス共働きパパに登場していただく。以前は育児・家事にほとんど関わってこなかったパパが“意識改革”したきっかけとは? また、多国籍な社員をまとめるために工夫していることとは?

第一子誕生後は「やらされ感いっぱい」で育児・家事をしていた

 「第一子の誕生後5年間は、育児や家事をすることはあっても『お手伝い』『協力する』というレベルで、やらされ感いっぱいでした」

 そう振り返るのは、DACグループの中原宏尚さん。中原さんは、グループ内の「デイリー・インフォメーション」に在籍中、社内起業的にインバウンド事業を立ち上げ、現在はグループ内事業会社「グローバル・デイリー」の代表取締役社長を務めている。インバウンド事業立ち上げと、第一子の誕生はほぼ同じ時期で、育児・家事にはほとんど関わってこなかった。

 中原さんの妻も同じDACグループの社員。夫に頼らず仕事と育児を両立するため、実家から徒歩圏内に引っ越しし、実家の両親の助けを借りてなんとか乗り切ったという。

 そんな中原さんが、第二子誕生の翌年から、家事・育児を「分担」するようになった。「それまでは『協力』という考え方でしたが、『分担』に思考が変わりました」と中原さん。いったい何があったのだろう。

 「意識改革のきっかけは北欧視察でした」。同社では女性活躍推進の一環として、一部の管理職が2012年から北欧視察を行い、中原さんも2014年に参加した。

 「衝撃的だったのはデンマークでした

グローバル・デイリー代表取締役社長を務める中原宏尚さん