これまでの「日本型」とは異なる組織をつくり、2007年の創業から「ホラクラシー経営」を取り入れ、振り切ったスタイルで注目を集めてきたダイヤモンドメディア。前編に続き、13年間の組織運営のメリット・デメリットを踏まえて、次の段階へ移ろうとしている同社について紹介する。(取材内容は2月19日時点のもの。3月30日からコロナ感染予防対策のために原則リモートワークへ切り替えている)。

新型コロナウイルス感染拡大を背景に、多くの企業で、リモートワークの利用が急速に広がっている。「一歩先を行く」同社の斬新な試みの軌跡は、「コロナ後」に参考になる取り組みといえそうだ。

<ダイヤモンドメディア 企業リポート>
【前編】代表取締役に立候補した3歳児ママ 意欲育む組織
【後編】振り切った斬新な組織で13年 経験から見えた改善点 ←今回はココ

新しい「ホラクラシー」をリブランディング

 「1周回ってきた感じです」と、不動産関連IT事業を行うダイヤモンドメディア執行役員の関戸翔太さんは言う。前編で見た通り、同社では、上下関係のないフラットな組織で、組織は人を管理せず、自由な働き方を推奨し、メンバー一人ひとりが自然な形で関わる「ホラクラシー経営」や「自然(じねん)経営」を掲げ、従来の中央集権型、階層型の「日本型組織」とは全く違う組織づくりに取り組んできた。

 従来型組織が端に位置するとすれば、働く時間や場所、休日の規定もなく、フルリモート可でやってきた同社は、反対側の端に位置すると言える。従来型の多くの企業は近年、働き方改革の一環で、フレックスタイム制やリモートワークを取り入れたり、副業を解禁したりするなど、少しずつダイヤモンドメディアのいる側に進んでいる。一方、端にいた同社は、今、変革期を迎えている。「今のトレンドと逆方向に向かっています」とCHRO(最高人事責任者)の中屋まりさんは説明する。

 「ここ何年か、一種のホラクラシー経営ブームのような流れがあり、そういう意味で注目されることが多かったです」と関戸さん。新しい組織づくりを提唱した著書もある創業者の武井浩三さんがその中心的役割を担っていたが、2019年9月に同社の代表取締役を退任した。10月からは、新しい代表取締役CEOや関戸さん、前編で登場した中根愛さんら5人のボードメンバーによる、これまでとは異なる新しい経営体制がつくられた。

ダイヤモンドメディア執行役員の関戸翔太さん
ダイヤモンドメディア執行役員の関戸翔太さん

 「2019年10月に代表が交代し、組織改革をしていくことを決めました。そこで、13年間の積み重ねで見えてきたメリット、デメリットについてみんなで話し合いました」(関戸さん)。社員20人前後で推移してきた小さな組織だが、その13年間の先進的な取り組みは、働き方を模索する上で参考にできるところがある。

 まず大きな変化は、コアタイム制の導入だ。

次ページから読める内容

  • 「サービス開発に対面以上のコミュニケーションはない」
  • 役割を明確にし、さらなる強いチームを目指す
  • 業務委託にも「役割」、優秀な人材確保に努める
  • 仕事と同じぐらいの熱意を持って家族とコミュニケーション

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