日経DUALの「共働き子育てしやすい企業グランプリ2017」で特別奨励賞に輝いたピジョン。施策についての詳報「ピジョン 経営理念は『愛』 従業員が一番大事」、取締役専務執行役員の赤松栄治さんのお話「ピジョン 社員のライフイベントをハンディにしない」に続いて、1カ月の育休を取得したパパ社員、その女性上司の声をお届けする。

残業を半分に減らしても、売り上げは半減しない

   「『残業を半分に減らしたら売り上げも半分に減るの? 減らないでしょ?』。そもそも『20時退社ルール』の導入についての検討を始めたきっかけは、ある方にそう言われたことです」。人事総務本部人事総務部人事グループマネージャーの若山直樹さんは振り返る。ピジョンでは2008年から原則20時以降の業務を禁止する「20時退出ルール」を設定。その後、2011年に、東日本大震災に伴う節電対策の一環として「19時退出ルール」に変更し、現在も継続している。

 加えて、毎週水曜日は1日の標準労働時間以下で働くルールを導入。若山さんが「お疲れ様です」と笑顔で声をかけながら、本社ビル内を上から下まで見回っている。「前任者から引き継いで、私が声かけを始めたのは2016年から。当初は『また人事が来たよ』『そんなこと言われても帰れないよ』など風当たりが厳しいときもありましたが、最近は見回っても張り合いがないぐらいみんな帰ってますね。逆に『来るの遅いよ』と言われることも(笑)。水曜の『ノー残業デー』は、少なくとも本社では浸透しましたね」と若山さん。

20~40代の男性5人のチームを率いる女性マネジャー、小寺志津さん(国内ベビー・ママ事業本部 東日本営業部 東京支店支店長[元 東日本量販グループマネージャー])
20~40代の男性5人のチームを率いる女性マネジャー、小寺志津さん(国内ベビー・ママ事業本部 東日本営業部 東京支店支店長[元 東日本量販グループマネージャー])

 「うちの部署は2階にあって、水曜日は、上の階からみんなが一斉に降りてきて階段が渋滞するので、定時で帰っているのが分かります。18時ごろ電話しても誰も出ないです」。そう話すのは、営業の小寺志津さん(国内ベビー・ママ事業本部 東日本営業部 東京支店支店長)だ。

 「本社では、上長が率先して『帰るぞ』と声かけしてくれるので、みんな帰っていますね。ひと昔前と比べると減った印象です。残業しなくても業績は好調で、数字の成果は出ています」と小寺さん。

 「私自身について話すと、最初の地方支店勤務時代でも、20時より前に帰っていました。もともとグッと集中して働きたいタイプなんです。仕事は深掘りし出すとキリがないし、今日残業したからといって明日の仕事がなくなるわけでもないですよね。自分の趣味や生活を大事にしたいから、以前から残業はしないように働いていました」(小寺さん)

19時前に帰宅、息子2人と入浴し、寝静まってから英語の勉強

小寺さん率いる営業チームの一人で、2016年に1カ月間の育休を取得した岡村大さん
小寺さん率いる営業チームの一人で、2016年に1カ月間の育休を取得した岡村大さん

 小寺さんは、20~40代の男性5人のチームを率いる女性マネジャーだ。部下の男性5人のうち4人は子育て中。メンバーの1人は、2016年に1カ月間の育休を取得した岡村大さん(国内ベビー・ママ事業本部 東日本営業部 東日本量販グループ)だ。

 岡村さんは現在、だいたい定時で退社し、19時前に帰宅、2人の息子と男3人で風呂に入り、子どもが寝静まってから自分のために英語の勉強もしているという。「長男が生まれて以降、子どもが起きているうちに、少しでも早く家に帰って育児をしたいと思うようになりました。そのために効率的に働こうと意識しています。自分の意識と、社内の様々な施策との相乗効果で、年々会社に行くのが楽しくて仕方がないと思うほど、働きやすくなっている印象です」

   岡村さんは2016年の次男誕生時に、有給で1カ月間休業することができる制度「ひとつきいっしょ」を取得した。「『どういう1カ月になるかな』と育児をすることが楽しみでした」と岡村さんは言う。

 上司である小寺さんに当時を振り返ってもらった。「子どもが生まれると分かったら『ひとつきいっしょは取るよね。いつにする?』と話すのが普通です。営業の場合、得意先様がありますので、ご迷惑をかけないようにしないといけません。休みの期間を決めたら『その間は誰に代役をやってもらおうか』と考えます」

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  • 「私も育休を取ったので、同僚にも安心して取ってほしい」
  • 育休はハンディではなくプラスになると伝えたい
  • 悩みが解決されれば女性はもっと成長できる

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