森永乳業は2017年に創業100年を迎え、2018年には「ダイバーシティ元年」とし働き方改革への取り組みを加速させた。上編では、同社が取り組んでいるさまざまな施策についてコーポレート本部人財部リーダーの川口佐和子さんに話を聞いた。

<森永乳業 企業リポート>
【上編】森永乳業が働き方改革加速「1日3時間勤務」もOK ←今回はココ
【下編】4カ月のパパ育休で子への愛情がより強まった

アナログの手段で社員の家族にまで人事施策の周知を徹底

 森永乳業には、大手粉ミルクメーカーらしいユニークな文化がある。子どもが生まれた社員に、粉ミルクのセットを自宅にプレゼントするというものだ。そこには会社の育児支援制度の一覧表も同封し、家族の目に触れるようにしているという。

 同社には、そこで働くパパ・ママ社員にうれしい制度が充実している。しかし、そういった情報はなかなか社員一人一人に浸透させづらいもの。社員の配偶者にまで伝えるにはさらに高いハードルがある。出産祝いとしての粉ミルクセットとともに、紙というアナログな形で情報を伝えることで、人事施策の利用を促すのが狙いだ。

出産した社員の自宅に、お祝いの粉ミルクセットと共に送っている同社の育児支援制度一覧。利用できる制度が、妊娠前から子どもが中学3年生時まで、時系列に沿って視覚的に分かりやすくまとめられており、社員間でも積極的に共有し合うなどして活用されている
出産した社員の自宅に、お祝いの粉ミルクセットと共に送っている同社の育児支援制度一覧。利用できる制度が、妊娠前から子どもが中学3年生時まで、時系列に沿って視覚的に分かりやすくまとめられており、社員間でも積極的に共有し合うなどして活用されている

 現在森永乳業は、働き方に対する施策を次々に打ち出し、新たな文化形成にいそしんでいる最中だ。ただ、それらの施策は打ち出すだけでは意味がなく、利用されなければ目的達成にはつながらない。そこまでを見通し、人財部では出産祝い時に一覧を送付する以外にもさまざまな試みを実施。着実に結果もついてきているという。

次ページから読める内容

  • 働き方改革の目的は、経営上の成果を上げること
  • ベビーシッターや延長保育代などの半額を会社が負担
  • 3000人以上の投票で「イクボス大賞」を選定
  • 疾病の治療や障がいとの両立支援制度

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