仕事だけではなく、プライベートでも色々な活動をする人が増えている昨今、働くママも例外ではありません。パワーママプロジェクトという働くママの団体を立ち上げた椿奈緒子さんもその一人。

 「ワーママという共通点だけで、仕事では出会えないような人に出会うことができ、ワーママだからこそ日本社会・政治を変えたいと思う視点を持ち行動することができる」そう話す、椿さんの両立生活やエネルギーの源について聞いてきました。

育児中の母親という現役の立場だからこそ、現状を伝えられる

藤村さん(以下、――) お仕事以外でも様々な活動をされていると思うのですが、今一番、力を入れていることについて教えてください。

椿さん(以下、敬称略) まずは、パワーママプロジェクトという働くママ向けの活動です。基本的には、ウェブで色々な働くママを紹介していたのですが、最近は、政治家や官公庁の方々に働くママのリアルな声を届ける、という機会も頂けるようになり、積極的に行動するよう心掛けています。本業は、VOYAGE GROUPというITの会社で事業プロデューサーをしているので、仕事とプライベートでの活動は全く違いますね。

 去年は、内閣府の男女共同参画に関する会議で、働くママの具体的な事例としてお話ししました。約1000人の出席者がいる中で、ワーママの実態をお話しする機会もありました。最近 、ある政党のワーキンググループでは、党首の方に向けて、学童保育や現状についてのアンケート結果などを利用して、リアルな声を伝えました。今後、法案の提案に活かしていくべく、まとめていただいています。

 このような活動をしていく中で、「今ある社会問題を誰かに解決してもらう」というスタンスではなく、自分たちが実際に声を上げることで解決に向かっていくということ、そして、政治サイドの人たちも、ママたちのリアルな声を必要としているということを知って。当事者だからこそ動くべきなんだと思って、活動を続けています。

―― 仕事と育児以外にそのような活動を続けるというのは、かなりパワーがいることですが、その原動力はどんなところからきていますか?

椿 正直なことを言えば、子どもを産むまでは政治の世界にはあまり興味がなかったですし、政治について考える機会も少なかったと思うんですよね。やはり、子どもがいると社会システムに頼る機会が増えるので、そこでの歪みや課題も見えてくるようになりました。保育園の問題もそうですよね。

 どんなに問題が山積みでも、そういう社会システムの問題は、実際に関わっている人たちが声を上げていかないと変わらないと思っています。でも、声を上げれば変わる、そう実感しています。

 10年後、私は今みたいな活動はしていないと思います。今、まさにサービスを享受している立場だからこそ、実態を知っているし、変えられる可能性がある! そういう気持ちで動いています。

 5歳と2歳の子どもを育てながらなので忙しいですが、ここまでならできるというリミットを決めるというのがポイントかなと思います。ここまでしかできない、その代わりに、このタイミングならできるとか、とにかく無理はしない。無理しないで、基本的には楽しいと思えることをやるというのが、仕事以外の活動を続けるコツですね。

「無理しないで、基本的には楽しいと思えることをやるというのが、仕事以外の活動を続けるコツですね」(椿奈緒子さん)