育児が少し落ち着いたところでベビーシッターとして仕事を再開

―― その後、保育園ではなくベビーシッターという形での仕事復帰を決めたのは、どのような経緯があったのでしょうか?

伊藤 2年ほどは専業主婦として育児に専念していたのですが、下の子が幼稚園に入った後、少し時間をつくることができるようになったので仕事を再開することにしました。

 保育士の資格も活かせるということで、スマートシッターというサービスに登録し、ベビーシッターとして働くことに。幼稚園の行事などがない平日の昼間限定だったのですが、この時間帯でこの範囲の場所と登録しておくだけで、シッティングの希望者から連絡が来るようなシステムなので、育児との両立はしやすいと感じたことから、スマートシッターを選びました。ベビーシッターの世界では、0歳児の赤ちゃんのお世話をすることが圧倒的に多いので、この時期の経験から0歳児保育が得意になりましたね。

―― 確かに、保育士さんのお仕事は幅広く、例えば、0歳児と5歳児では、お世話の仕方も全く違いますよね。そういう意味では、保育園とベビーシッターと仕事内容が変わると、保育の内容にも違いが出るのでしょうか?

伊藤 保育園でもベビーシッターでも、一人ひとりを見て保育するように心がけていますが、やはり集団保育となると個々を見ながら全体を動かしていくことになります。ベビーシッターは、保育園よりもその家庭の教育方針に寄り添った保育ができるということはありますね。だいたいは自宅で保育することになりますが、とにかくお子さんに安心して過ごしてもらうこと、そして月齢や発達に合わせた遊びを取り入れてお世話することを心掛けていました。

 最初は不安が大きくて泣いてしまう子も多いので、とにかくリラックスしてもらえるように、ずっと抱っこして、揺れながら歌ったりしていることが多かったですね。