保育のプロでも育児は大変! わが子にイライラすることも

藤村美里さん
藤村美里さん

―― 旦那さんと、義両親と同居とのことですが、育児の分担などはどうなっていますか?

伊藤 夫は仕事が忙しく、平日は夜遅くに帰宅するので、何もお願いできません。土日は子どもたちを公園に連れていってくれるなど協力的ではあるのですが、基本的には平日は私が1人で育児をしている状況です。義両親もまだ仕事をしているので、仕事がお休みの日に少しお願いできる程度でしょうか。

 保育園の仕事を辞めて専業主婦になった時期も、0歳と2歳の男の子2人を育てるのは簡単ではなく、上の子のイヤイヤ期や赤ちゃん返りも重なった第2子出産後は、私も子どもも不安定で、大変だった記憶しかありません。

 「保育園の子たちは、この時期にオムツを外していたな」ということで、わが子はまだ無理そうな時期だったのにトイレトレーニングまで始めてしまったのも良くなかったと思います。そのときは、「どうしても今オムツを外したい!」という気持ちが強過ぎたのかな。結局、オムツが外れるまでは半年間くらい掛かりましたし、わが子との時間は増えたものの、最も疲弊していた時期でしたね(苦笑)。

―― 保育士さんという、育児のプロでもイライラしたり、滅入ったりするときがあるのですね。ちょっと安心しました(笑)。

伊藤 出産して、実際にわが子の育児を経験したことで、やはり保育と育児は違うということを実感しました。保育園では、落ち着いて客観的に冷静に園児のお世話ができるのですが、わが子の育児となるとイライラしてしまうこともよくあります。

 ずっと保育の仕事をしてきて、「子育てって楽しいものに違いない!」と出産後の育児も心待ちにしていたのですが……。産後、いざ育児が始まると、わが子は可愛いながらも24時間ずっと一緒で、授乳も頻繁だし、それ以外にも家事などやることが沢山あるし、なんでこんなに辛いんだろうと育児ノイローゼ寸前のような時期もあったように思います。

 そんな経験もあり、育児で疲れているお母さんたちが安心して気分転換したり仕事をしたりできるように、やはり保育の仕事に復帰しようと、気持ちを新たにしました。