「子どものための手帳を作るのが、子どもの自立への近道」と説く、あな吉手帳術ディレクターの星野けいこさん。3回にわたり「こども手帳術」を紹介してきました。最終回は、実際に手帳を使いこなすノウハウについてお伝えします。

(日経DUAL特選シリーズ/2017年11月収録記事を再掲載します)

子どもの感覚は“その日暮らし” まずルーティンを意識させる

 子どもが好きなもの、楽しいものを挟んだ「こども手帳」のベースが出来上がったら、いよいよ「TO DO」を書き込んでいきます。

 手帳というと、1週間・1カ月単位のスケジュール管理に使うものというイメージがあるかもしれませんが、子どもの感覚は毎日が“その日暮らし”です。まずは「朝起きて、保育園に行くまでにやること」「寝る前の支度」といった毎日繰り返し行うルーティンのTO DOを書き留めることから始めましょう。

 最初はできるだけハードルを下げて、朝の支度のTO DOを3つ程度書くことからトライするのはいかがでしょうか。例えば、朝ご飯を食べた後の「歯みがき、トイレ、靴下を履く」といった具合に。まだ字が読めない年齢の場合は、イラストで描いてもいいと思います。私もペンでイラストを描いて、子どもに色を塗ってもらいました。

 これでひとまず完成しました。あとは、この「こども手帳」を子どもの目に付きやすい場所に開いて置いておきましょう。いつも決まった場所に置く“定位置ルール”を守ることも、習慣化のためのポイントです。私はリビングのテレビの前にあるテーブルの上にいつも広げて置いています。置き場所を決めておくことで、子どもが「あれ、次にやることはなんだっけ?」と迷ったときに、すぐにチェックできます。

「3つできたら手帳にシールを貼ろう! 10個たまったら、花丸書いてあげるよ!」など、達成感を満たすための仕掛けを取り入れても
「3つできたら手帳にシールを貼ろう! 10個たまったら、花丸書いてあげるよ!」など、達成感を満たすための仕掛けを取り入れても