SNSで個人情報を盗まれないために気を付けること

 SNSを使ううえでもう一点気をつけたいのが、個人情報を盗まれてしまわないこと。SNSの世界には、個人情報を盗み出して悪用しようと企んでいる人がたくさんいます。お子さんがその被害に遭わないよう、注意しましょう。

 では、SNSに何を書くと、個人情報を盗まれてしまうのでしょうか。もちろん、自分の本名や学校名、住所や電話番号、メールアドレスなどを書くのはNGですし、そんなことはもう誰でも知っているから書かないでしょう。しかし、それ以外のこと…例えば自分が住んでいる地域や最寄りの駅、よく行く店の名前などは、不用意に書き込んだりしていませんか。

 このような情報は、それ単体では個人を特定することはできません。しかし、「最寄り駅は○○」「よく行く店は○○」「その店に行くのは○○時ごろ」というように、その人の投稿を集めて他の情報と組み合わせることによって、個人を特定できてしまうことがあります。これを「モザイク・アプローチ(=断片的な情報をジグソーパズルのように組み合わせることで個人を特定していく方法)」と言います。

 たとえ投稿の書き込みを慎重に行っても、写真を投稿することによって多くの情報が流出してしまうこともあります。例えば「今日から学校です」という投稿と一緒に「制服」「カバン」を投稿すると、通っている学校が分かってしまうかもしれません。「筆箱に書かれた名前」「塾のバッグ」「駅のホーム」「運動会」などからも、情報を導き出せます。「電信柱」「自動販売機」には住所が表示されている場合がありますし、「バス停」「病院」「社員証のネックストラップ」も、個人を絞り込むのに有効な情報になります。こういったものは、気づかないまま写真に写り込んでしまうことがよくあります。

その人の投稿を集めて他の情報と組み合わせることによって、個人を特定できてしまうことがある
その人の投稿を集めて他の情報と組み合わせることによって、個人を特定できてしまうことがある