子育て世代に起こりやすいトラブルの実例とその対処法を、弁護士法人・響の徳原聖雨弁護士に伺う連載。今回フォーカスしたのは保育園との関係や、友達関係のトラブルです。

CASE1 認可保育園の園長が厳し過ぎる

  子どもが通っている認可保育園の園長がとても厳しく、言葉などが行き過ぎているように感じます。お迎えが1分でも遅れると連絡をしていても罵倒されたり、預かり中に子どもが熱を出すと、会社にしつこく電話がかかってきたりします。ちなみに携帯ではなく会社にかかってきます。ちゃんと働いているか確認しているのでしょうか…。

 やっと入れた保育園、やめてしまったら預け先がなく、退職しなければならないかもしれません。園もその事情が分かっているので、「弱い者いじめ」のような対応をしてくるのかもしれません。子どもに対する暴力やネグレクトであれば、訴えることができるかもしれませんが、親に対する過度な叱責等は、区役所に相談する、などの他に方法はないのでしょうか。


  園長の行為がどの程度であるか、が重要になるでしょう。保育園を利用しているからといって、園長が親を過度に叱責することが許容されるわけではありません。もちろん、子どものためになるからと、親を叱責することもあるかもしれません。しかし今回の状況では、個人へ連絡すればいいものをあえて会社に連絡するなど、疑問が残る対応になっています。

 普段の園長の言動を録音・録画するなど形として残しましょう。また、他のお母さん・お父さんで、園長から同様なことをされている人はいないか探してみましょう。役所に相談するにしても、一人よりは複数人がまとまって相談するほうが効果的になるかもしれません。