夢をかなえフリーライターに

 「何でもやります!」と言える20代前半だったら、キャリアの幅を広げるために頑張ろう!と次の部署に行ったと思うのですが、実はこの辞令をきっかけに思い出したのが、以前から心の片隅に持っていた「いつか独立してフリーライターとして働きたい」という夢でした。ダーツライブで働いていた3年半の間は、会社の仕事に夢中で忘れていたのですが、異動辞令が出たことで「もしかしたらこれはチャンスかもしれない」とも思うようになったんです。

 「ついに人生のかじを切るときが来たんだ」と、前向きな気持ちで会社を退職し、フリーランスになりました。

 けれども、私にあったのは、ダーツ会社でのプロモーション経験だけ。フリーライターとしてやっていくための人脈などが全くないなかでのスタートだったので、まずはやってみて、ダメなら編集プロダクションや出版社に入ることを考えようと腹をくくり、最初の1年は思いっきり営業をしました。

 毎日大量に記事を発信しているようなサイトはライターが必要だろうと考え、そうしたサイトを探してはその運営会社に連絡をしていましたね。それと並行して、私個人のウェブサイトも作って、色々なところに登録をして、といった具合で、お小遣い程度に稼ぐところからスタートしました。ほふく前進するように、細々と仕事につなげていったという感じです。

 一方で、スタート段階ではフリーランスの収入だけでは生活が厳しかったということもあり、派遣で短期の事務仕事もこなし、収入の補填をしていました。