子どもが生まれるまでは、仕事に目いっぱい没頭できた。産休・育休中は、育児に専念することができた。それが……いざ仕事復帰をすると、仕事と育児の両方が日々降り掛かってくる。時間は同じ、一日24時間。どちらも大事、どちらも最優先。そんなとき、皆さんは何を選び、何を諦めているのでしょうか。

 バリバリでもゆるゆるでもない働き方のワーママに、リアルな体験、心の内を語ってもらいます。

 今回、お話を聞いたのは東京都町田市在住の平野尚加さん。平野さんは新卒で派遣社員として入った会社に、他の会社を経て正社員として再就職。その後出産しますが保育園に落選したまま育休期間が終わってしまいます。そこで平野さんは職場の協力を得て、部署のメンバーで毎月、一時保育に一斉に電話をかけ、預かり枠を確保することで仕事と育児を両立させてきました。平野さんが感じてきた「もやもや」と「夢」を紹介します。

【今回のワーママ】平野尚加さん

年齢:36歳
業種(職種):共同カイテック派遣社員→住宅機器メーカー正社員→共同カイテック正社員
住まい:東京都町田市
子どもの年齢:4歳、1歳

●仕事と育児をしていくために、私が選んだもの、諦めたもの
選んだもの… 子どもたちの将来
諦めたもの… 友達との時間

 短大でインテリアの勉強をして、共同カイテックに派遣社員として入社しました。私はCAD(コンピューターを用いた設計支援システム)の技術を身に付けていたのですが、会社がCAD要員として派遣社員を募集しており、学んだことを生かせると思ったからです。具体的にはOAフロアの設計をしたり、オフィスのタイルカーペットのデザインをしたりして、図面に起こすのが仕事でした。

 職場はとても働きやすく、当時の自宅からも近く、楽しく仕事をしていました。ただ学生時代からの「インテリア関連の企業で働きたい」という思いがどうしても捨てきれず…。1年半で住宅機器メーカーに転職しました。

 転職した会社では設計部門に配属され、キッチンなど水回りの設計に携わりました。しかし入ってみると月100時間の残業も当たり前で、残業代も出ません。特に設計部は朝から夜遅くまで働くのが普通、という昔からの風土もありました。体力的に続かないなと思い3年で見切りを付けました。仕事内容はとても好きだったのですが…。いつかは結婚したいと漠然と思っていたので、ここの会社を辞めないとプライベートも何もない、とも感じていました。

 共同カイテック時代の先輩とは退社してからも連絡を取り合っていました。実は転職を考えている、と打ち明けると「ちょうど一人退職する人がいるので、戻ってこないか」と誘われました。会社としては本来は派遣社員を採用する予定だったのですが、私は正社員として頑張りたいと思っていたので、その旨を伝え、今度は正社員として再び働くことになりました。

 派遣社員時代も思っていたのですが、会社は以前と変わらず働きやすく、誰かが残業をしなければならないような状況になると、「分担しよう」などと自然に協力し合える雰囲気でした。

 今の会社に再就職して3年目に結婚、その後第一子を出産し、1年半の育休を取りました。そして2年前に第二子を出産、1年半の育休を取り、2017年10月に職場に復帰しました。

新卒で派遣社員として入社した会社に、正社員として復帰した平野さん
新卒で派遣社員として入社した会社に、正社員として復帰した平野さん

次ページから読める内容

  • 職場の皆で電話、一時保育を予約
  • 妊娠し産休・育休。制度は不十分でも柔軟さがあった
  • 夫とはすれ違い生活のぶん、LINEなどでこまめに連絡

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