夫にも祖父母にも頼ることができず、心が折れてしまうときも

 夫は不規則な勤務体系で、急に誰かと代われるような仕事ではありません。両親も遠方のため、頼ることはできません。保育園の送り迎えはもちろん、子どもが病気のときは、自分が会社を休むしかありませんでした。

 課長職のまま復帰をし、今のチームメンバーは3人。基本的には業務管理と新入社員2名の教育担当をしています。仕事の負担を見ながら、うまくメンバーに分配していくのが自分の役割だと思っています。

 けれど、会社を休んでいると、自分の役割が全然できないし、ちょっとしたトラブルが発生したときもすぐに対応ができません。

 自宅でメールを見ることができるのですが、メールを見ても、何が起きているのかが中途半端にしか分からないことも。みんなはこんな遅くまで仕事をしている、みんなが大変なときに自分は何もしてあげられない、としんどい気持ちになりました。

 子どもが風邪を引き、4日目でよくなってきたなと思ったら、急に熱が40度になってしまうことも。そろそろ会社に行けると思ったらダメ、というのが精神的につらく、心が折れてしまうときもありました。

 はけ口がなくなるとFacebookに投稿していたのですが、必ず社長はコメントをしてくれ、応援してくれました。そうは言っても、私が何でいつも休んでいるのか、忙しいときに相談に乗ってくれない、などと部下に思われているのではないかと、勝手に自分で落ち込んでいました。

何で私は仕事をしているんだろう、と思ったときにもらったアドバイス

 目の前で子どもがつらそうにしていると、何で私は仕事をしているんだろうと思いました。そのとき、社長をはじめとする先輩ママがアドバイスをくれたのは、“期間限定”ということ。「今は仕事もまともにできないけれど、一生続くものではない。2~3年経てば子どもの体調も安定してくる」――その言葉にしがみついてなんとかやっています。

 子どもの成長も楽しいけれど、仕事も仕事で楽しい。これだけ会社を休んでいるのに、サポートしてくれる人がいると思うと、頑張らないといけないな、と思います。

 部下に100%、自分の状況を理解してもらおうとは思っていません。私自身も子どもを産むまでは分からなかったので、本人がその状況にならないと分からないこともあるだろうと思います。今は、できることを精いっぱいやるしかないと思っています。

 私自身も復帰直後、体調を崩すこともありました。子どもの夜泣きが多く睡眠不足が続いたからです。

 そこで、体調の異変を感じたら家事を放棄し、寝ることを優先するようにしました。生協の冷凍食品を買いだめしておいて、レンジ調理で済ませたり、お鍋に突っ込んでスープを作ったり。自分の限界を知って手を抜くことを覚えてからは、体調を大きく崩さないようになりました。

「今は仕事もまともにできないけれど、一生続くものではない。2~3年経てば子どもの体調も安定してくる」という言葉にしがみついている
「今は仕事もまともにできないけれど、一生続くものではない。2~3年経てば子どもの体調も安定してくる」という言葉にしがみついている