結婚を機に転職。家庭と仕事、欲張りに全部頑張っていけばいい

 結婚をしたのは33歳のとき。教師の仕事は楽しかったのですが、仕事中心の生活でした。残業時間も多く、休日もなく…。それに対して不満はなかったですが、このまま家庭を持つのは大丈夫なのかな、と。私はそんなに器用な人間ではないので、仕事ばかりになって家庭を大切にすることができないのでは、と思いました。

 また、夫は茨城県勤務のため、引っ越しをしなければなりませんでした。一度、120%が仕事という生活から切り替えて、転職をしようと思いました。子どもをつくることを考えると、今の環境では難しいと思ったのも事実です。

 転職では、今までのキャリアを生かし、教育関係か英語を活用できる会社を探しました。その中で出会ったのがエイアンドピープル。代表の浅井は、自身も女性で、忙しい環境のなかで会社を設立したという経緯もあり、考え方も似ているところがありました。

 また、浅井がインタビューで「女性は、自分のキャリアを諦めてしまう人が多いので、何かを捨てるのではなくて欲張りになって、キャリアを積んでいってほしい」という趣旨の発言をしていてとても共感しました。

 私も教師をやめるとき、やりがいは二の次で、家庭を大切にしながらお金を稼げれば事務職でも、どんな仕事でもいいと思って転職活動をしていました。けれど、何かを諦めるのではなく、家庭と仕事、欲張りに全部頑張っていけばいい、と思うことができました。

36歳で第一子を出産。希望の認可園に入れるため生後5カ月で復帰

 今の仕事は翻訳コーディネーター。お客様から翻訳や通訳の要望があったら詳細を伺い、提携している翻訳者に連絡、スケジュールの調整を行い、最終的に納品するという内容です。入社して3カ月でリーダーに、1年後に課長に昇進しました。

 転職して3年目になるころに妊娠し、2016年に第一子を出産。36歳でした。ちょうど先輩に双子のママがいることもあり、妊娠することにためらいはありませんでした。

 生後5カ月のときに、時短勤務で復帰しました。住んでいる千葉県柏市の市役所に問い合わせをしたら、0歳児なら大丈夫だけど、1歳児になると希望の園に入れるかどうか分からないと言われました。自宅から会社まで2時間ほどかかるため、家から近い保育園ではないと難しく、0歳から預けることにしました。

仕事に対する焦りから、子どもを無理させて登園

 出産前から、子どもが0歳で復帰すると体調不良が続くという話を聞いてはいましたが、実際にその状況になると、自分の覚悟が足りていなかったことがよく分かりました。

 最初は、風邪を引いている、体調が悪いという状況が分からなかったので、熱がなければ大丈夫だと思っていました。鼻水がずっと出ていて、耳鼻科で中耳炎と言われたのですが、熱がなかったので登園させ続けていました。産休明けで早く仕事をできるようにならないといけないという焦りがあり、子どもをできるだけ休ませたくないと、かなり無理させていました。

 生後9カ月のころ、夜中に下痢をして、2週間保育園を休むことになりました。初めは何が原因か分からなかったのですが、小児科へ行って相談をしたら抗生物質の飲ませ過ぎだと言われました。

 おなかを壊したときは、少しでも栄養を取れるようにとミルクを与え続けていたのですが、体調が悪いときはミルクをやめて消化のいいものにしないといけないと、先生にものすごく怒られてしまいました。

 うちの子はおなかがあまり強くなく、風邪を引くとすぐにおなかを壊します。たとえ熱が下がったとしても、おなかを壊したまま保育園に戻ると、免疫力が落ちた状態なので、また次の風邪を引きやすい、と教えてもらいました。

 赤ちゃんについて知らなかったことも多く、もし知っていれば、子どもの体調管理をもっとうまくできたかもしれません。保育園を休ませるのが嫌で、少しのことでは病院に連れていかなかったので、今思うと子どもに申し訳ないと思います。

「保育園を休ませるのが嫌で、少しのことでは病院に連れていかなかったので、子どもに申し訳ないと思う」
「保育園を休ませるのが嫌で、少しのことでは病院に連れていかなかったので、子どもに申し訳ないと思う」