生まれて初めて、うれしくて涙がたくさん出た

 厳しい練習は続いたが、シッキー少年が高校2年生になったとき、見事、冬の全国大会で日本一に輝いた。

 「これは奇跡に近いけれども、最高の仲間と出会えたからこそ、シッキーは高校2年生のときに日本一になるという目標を達成することができた。すごくうれしかったし、生まれて初めて、うれしくて涙がたくさん出ました。その瞬間を思い出すと、今でも鳥肌が立つくらいです。高校3年生になってからはケガをしてしまってあまり試合に出場できなかったけれど、仲間が助けてくれて諦めることなくサッカーを頑張りました。その結果、地元のジェフユナイテッド市原(現・ジェフユナイテッド千葉)に入団して、プロサッカー選手になるという夢をかなえることができました」

 「こうやって夢をかなえることができたことはとてもうれしかったけれど、今日、みんなに一番伝えたいことは、いろんな人が助けてくれて夢や目標を達成できたことがシッキーは一番、うれしかったということです! 目標に向かうときに必要なのは、どんなパワーだったっけ? そう、ミラクルパワーだよね。仲間を大切にしながら、苦しいとき、困ったときに仲間と一緒に乗り切ること。ちゃんと見てくれている先生もいるし、いつも応援してくれるお父さんお母さんもいます。そういった人たちを信頼しながら、自分の夢や目標、好きなことに向かって、笑顔で勇気を持って一歩一歩進んでいってください

シッキーの夢曲線
シッキーの夢曲線

つらいときこそミラクルパワー!

 そこまで話し終えた式田さんは再び夢シートを開いて、夢について書くように促した。子どもたちが書き終えたところで式田さんは子どもたちに声をかけた。

 「最後にみんなに聞きます。夢を発表してくれる人、手を挙げて!」

 5人の子どもたちが手を挙げて、夢を堂々と発表した。

 「美容師になって、みんなを笑顔にしたいです!」

 「プロサッカー選手になって、海外の強いチームに入りたいです!」

 「水泳選手になって、オリンピックで3位以内に入りたいです!」

 「カフェの経営をしたいです!」

 「ラグビーかアメフトの選手になって、トロフィーをもらいたいです!」

 子どもたちの夢発表を見届けた式田さんは、満面の笑みで「みんないいね! もう一度、大きな拍手をしよう。ありがとう!」と言うと、式田さん自身の今の夢について語り出した。

 「最後にシッキーから、今の夢についてお話します。シッキーは今、高校生のときにサッカーで日本一になった市立船橋高校、つまり母校でサッカー部のコーチをやっています。そして今、コーチとしてお正月に開催される冬の全国大会で日本一になるという目標を立てて、一生懸命に頑張っています。だからみんなも、仲間や友達を大切にして、頑張ってください。みんなのお父さん、お母さんももちろんだけど、学校にいるときは必ず先生がちゃんと見てくれているから。先生はみんなが間違ったことをしてしまったことも見ないといけないよね(笑)。でも、みんなが一生懸命にやっている姿を見るのが一番うれしいはず。最後にもう1回聞くけど、苦しいとき、つらいときには何が出るんだっけ?」