数十年前まではリウマチは不治の病だった

 またリウマチについては、以下のような誤解をしている人が多いと湯川さんは言います。

1.手足の骨が曲がってしまう
2.痛風の一種だ
3.関節にだけ症状が表れる
4.生活への障害は少ない
5.薬では治らない
6.一度発症すると治らない
7.運動や外出をしてはいけない
8.整形外科だけが診断・治療を行っている

 「上記8項目はすべて、よくある誤解なんです」と湯川さん。

 一番大きいのは、「早期発見により限りなく完治に近い形で治すことができる」ということ。

 「数十年前まで、リウマチは不治の病と考えられていましたが、2003年に新たな治療薬『生物学的製剤』が登場し、これまで根治が難しいと考えられていたリウマチ治療にパラダイムシフト(劇的な変化)が起きました。現在は8種類の生物学的製剤があり、適切な治療を行うことによって寛解(病状が落ち着き日常生活に支障がない状態)を目指せる病気になっているんです」

 ただし寛解を目指すには、早期発見が欠かせないとも。これは「関節リウマチの関節破壊の進行は、発症後早期から急速に起こることが分かってきたから」だと湯川さんは言います。

 「発症した人のうち、約10%は『単周期型』といって発病して1~2年で自然に寛解します。でも50~60%は症状が良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、徐々に全身に症状が表れるようになる『多周期型』、20~30%の方は病状がそのまま悪化し、急速に関節破壊が進行する『進行型』のため、いかに早く治療を開始するかが、関節を守れるかどうかの鍵となります」

 2010年には早期発見につながる「ACR/EULAR関節リウマチ分類基準2010」が論文化され、早期に抗リウマチ薬による治療開始が必要な人を見つけることができるようになったといい、日本リウマチ学会の指導医・専門医検索で調べられるリウマチを専門に扱う病院では、この「ACR/EULAR関節リウマチ分類基準2010」での診断が可能なはずだといいます。