認定NPO法人「日本国際ボランティアセンター」(JVC)でスーダン事業を担当する小林麗子さん(44)は5歳の男の子のママ。東京の事務所で支援のため現地とやり取りするほか、現場にも足を運んでいます。海外出張の間は、パパと息子さんがお留守番。小林さん家族にとって、それほど特別なことではなくなりつつあるそうです。今回は小林さんのキャリアについて紹介します。

(上)ママになっても、出張や国際協力の仕事を続けたい ←今回はココ
(下)「30回寝たら帰ってくるよ」夫に息子を任せ海外へ

なぜダメなの?子どものころからあった芯の強さ

 小林麗子さんは今年初め、夫と5歳の息子を自宅に残し、スーダンへ1カ月ほど出張しました。そんなパワフルな小林さんも、子どものころは目立つタイプではなかったそうです。小中学生のときは、絵画教室に通いました。中学校で入っていたソフトボール部は体育会系のノリで厳しく、ミスをすると怒鳴られたり叩かれたり。体罰が珍しい時代ではありませんでしたが、「理不尽だな」と思って中2でやめてしまいました。

 納得できないことには「違う」と意思を示す強さはありました。「中学校で、前髪は眉の上じゃないとダメとか、靴下は三つ折りとかいう校則があって、なぜそうでないといけないのか納得できる理由がなかったんです」。高校は、自由な校風の公立校に入りました。部活動はせず、夏休みなどの長期休暇にはアルバイトをして過ごしました。

大学時代にイギリス留学

 大学では、今の仕事につながる道を選びました。外国語学部に進み英米語学科に。海外に憧れて、具体的な目標はなかったものの英語を学ぶことにしました。大学3年のとき、イギリスに8カ月間の短期留学。大学内の語学学校でした。在籍する日本の大学から10人ぐらいの仲間が行って、1カ月は寮に入り、その後はホームステイ。

 ホームステイ先の家庭はお母さんが学校の先生で、お父さんは銀行員。子どもが4人いました。「うまく英語が話せなくて笑われて、もどかしいことはありました。ピクニックに連れて行ってくれたり、英語が上達できるように教えてくれたり。中高生だった男の子たちは早口で何を話しているのか半分も分からなかったけれど、親切でした。お母さんのボランティア精神に、私も学びました」

 いろいろな国の人と会うのも初めてで、楽しかったそうです。「でも勉強ばかりしていて、いつも部屋で何をしているの?と家族に聞かれました。宿題や予習復習に必死で、辞書やテキストとにらめっこだったんです。今思えば、もっと家族と話せばよかったですね

パレスチナの幼稚園で(2017年9月)
パレスチナの幼稚園で(2017年9月)

こばやし・れいこ 1973年生まれ。日本国際ボランティアセンターのスーダン事業担当。イギリス留学で人種・民族問題を学び、いくつかの国際協力の団体で働いた。2015年から現職。39歳で出産。時折、長男と夫に留守番を頼み、海外の現場に出張している。

次ページから読める内容

  • 就職後、再びイギリスへ留学
  • 職場を転々、キャリアを積む
  • NGOで海外の現場も、39歳で出産
  • 2歳児がいても、国際協力の仕事

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