ドイツでは日本の育休は「両親の時間」という名前で呼ばれている。父親がこの「両親の時間」を取得しやすくする国の仕組みや、休んでいる間の給与の保障、さらに保育園から大学までのマネー事情について、日本とドイツの両国で子育てを経験した長藤かおりさんにリポートしてもらった。

育休は「育児休暇」から「両親の時間」に名称変更

 産休、育休のドイツ語名が面白い。産休は「Mutterschutz(ムッターシュッツ)」と呼ばれる。ムッターが母親、シュッツが保護、という意味なので、直訳は「母親保護」である。そして、育休は「Elternzeit(エルタルンツァイト)」という呼称である。エルタルンは両親、ツァイトは時間、という意味なので、「両親の時間」というすてきな名前である。「両親の時間」は、かつては日本と同じ「育児休暇」という名称だったが、2001年1月1日以降、「両親の時間」という名称に変更された。ドイツでも半世紀ぐらい前までは、父親が稼ぎ、母親が育児をしながら家庭を守る、という家族形態が一般的であったが、近年は、心理的にも制度的にも男女同権が徹底しており、その精神が育休の名称変更にもみてとれる。

近年は、心理的にも制度的にも男女同権が徹底している
近年は、心理的にも制度的にも男女同権が徹底している

 さて、その「母親保護」と「両親の時間」の期間は、法律で定められている。双子以上の多胎児の場合や早産の場合など、多様な状況に応じて細かな違いがあるが、ここでは、一般的な場合について述べてみよう。産休は出産予定日の6週間前から出産日の8週間後までで、特別な事情がない限り、この期間は働くことが法律で禁止されている。産休期間中の給与は100%支給されるが、支払いは雇用主の企業だけでなく、健康保険の会社とで折半する形となる。

次ページから読める内容

  • 父親が育休を取れば、もらえるお金が増える
  • 自治体によっては保育料は一人分でOK
  • 大学の授業料は年に数万円程度

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