子どもに合わせてヨーロッパ型の早寝早起きに

── 自身の仕事を効率化させてきたというのは、やはり、子どもと接する時間、家族との時間を大切にしたかったからというのがあるのでしょうか?

 僕は15年前にヨーロッパ型の働き方に切り替えたんですよ。子どもは基本的に早寝早起きですよね。だから、自分も早寝早起きにして効率良く仕事ができる方法はないものかということで、当時のヨーロッパのパパたちの本やオランダのワークシェアリングの本などを色々と読んでみて、自分も実践してみようと思いました。

 そのころは楽天で部長職だったのですが、週に2日は保育園にお迎えに行くことを自分のルーティンワークだと決めて、それを可能にするにはどういう働き方にすればいいのかということを考えていきました。

 例えば保育園などの送りやお迎えをするパパというのはかなり増えてきたとは思いますが、「今日もママがいるので大丈夫。だから残業しよう」と思っているパパには、はなからその気がないわけですよね。要するに、自分が週に2回、お迎えのために帰るようにすると、その日にママが残業できたり、たまには同僚と飲みに行くこともできたりする。そのことによって、女性もキャリアが伸びるというメリットもあるわけです。

 ただ、周りには同じように考える人はいなかったし、会社を変えようなどと考えてもいませんでした。当時はイクボスなんていう概念もありませんでしたから。どちらかと言うと、ただ、自分が楽になりたかっただけです。なぜなら、妻から責められたくなかったんで(笑)。それもありますが、自分が父親として逃げたくないということもあって、働き方を変えていかないとダメだな、と。

ビールを飲むのが、その日のゴール

── ヨーロッパ型の働き方に変えてどんな感じになったのですか?

 とにかく、早く起きるというのが基本ですよね。僕の場合は、朝4時に起きて2時間くらいデスクワークをしていました。早朝はメールの返信だとか、ネットに何かアップしたりするにはいい時間帯なんですよ。起きた直後というのは、頭がクリアなんですよね。その習慣は今も続いていて、だいたい、フェイスブックで何か書き込みをするのは朝4~5時の間ですね。

 最近は、同じく早朝に起きて、まず2時間くらいデスクワークをして、家族で朝ごはんを食べてから子どもたちを送り出して、ゴミ捨てをする。9時半とか10時くらいから再び仕事を開始して、打ち合わせなど人と会う仕事は昼間にすることが多い。出張がないときは、だいたい、16時くらいには仕事は終了というのが通常のパターンですね。そして、16時半くらいにはだいたい、洗濯物でも畳みながらビールを飲んでいます(笑)。妻が帰ってくるのは18時半とか19時くらいです。

 出張がなく家にいるときは、22時までには寝ています。脳がもう疲れていますからね。夕方あたりにメールをチェックすることもありますが、ダラダラとした返信しか書けないときは、明日の朝にやろうと決めて寝てしまいます。そんな感じですね。

 僕にとって、ビールを飲むというのが、その日のゴールなんですよ。だけれど、FJの役員会がある日は、会社員の人が多いので、20時半までビールが飲めなかったりします。そういうときはいつも「これって拷問だ。大人が夜20時半になってもビール飲めないっておかしいよね、さっさと効率良くやって終わろうぜ!」みたいな感じになっていますね(笑)。

 効率化という意味では、楽天時代は、会議の時間は半分に抑えることに成功しました。最後のほうになると、立ったままで会議していましたけどね(笑)。「今日はお迎えがあるから、早く終わらせようぜ!」って。「会議室なんて取らなくていいから。立ってやればいいじゃない?」ってやっていると、通常は1時間かかる会議が15分程度で終わるようになりました。

(取材・文/國尾一樹 写真/小松顕一郎)