3人分のお弁当作り&部活動サポートを越えた後には、辛い更年期が…
アメリカ製の子ども服を販売するところから始まった息の長いビジネス。それを古澤さんは、幼い子どもたちを育て上げることと並行して行ってきました。
「更年期のころが一番大変でした。今から5年くらい前、子どもたちが大学生くらいの頃ですね。もう子どもにはあまり手がかかりませんでしたが、私自身の気力とやる気が出なくて、子どもに八つ当たりしてしまうこともありました」
また、古澤さん自身はそこまで苦に感じていなかったそうですが、子どもたちが中高生の頃には毎朝3人分のお弁当作りや部活動のサポートにも追われたといいます。
「朝5時過ぎに起きて、洗濯機を回して、朝ごはんの支度をして、お弁当を3人分作って。週末も子どもたちの部活動がありますから、毎週どこかしらには、夫婦で試合の応援に行っていましたね。でも、それでつながったママ友がスマイリッシュのユーザーになってくれたり宣伝してくれたりということもありました」
小さかった子どもたちも、既に全員が社会人。それぞれの道へと羽ばたいているそうですが、就職活動で苦労した局面もあったそうです。
「昔と時代が違うから、私たち親世代のアドバイスは何も役に立たない。ただ見守るだけというのはとてもストレスが溜まりましたし、親の心のほうが折れそうでした。娘から『どうしよう、面接の時間と場所を間違えちゃった!』なんて電話が来るたびに、会社のスタッフたちに『ちょっと聞いてよ〜!』とグチって発散していました(笑)。でも、結果的に3人とも今は仕事がとても楽しいみたいだから、良かったです」
今後はよりクリエーティブな方向へ
自宅で子どもたちと一緒に夕ごはんを食べる機会もめっきり減った今、仕事や自分にかけられる時間が増えてきた古澤さん。「今後何をするかは決まっていない」と話していたものの、会社としてはどのような方向へ進んでいくのでしょうか。
「最近で言えば、とある大学の吹奏楽部のコスチュームデザインを頼まれて、喜んでお引き受けしました。また、スマイリッシュでは歯ブラシも販売していて、そのつながりで歯科衛生士さん用のエプロンや帽子で可愛いものが作れないか、といった話もあって。色々な可能性は広がってはいるのですが、今後は在庫をあまり持たずに済む、デザイン事業やクリエーティブな方向でもっと伸ばしていけたらいいなと考えています」
「商品や取り組みの思いつきはバンバン出る」そうですが、その中から実際に商品になるのはほんの一握りだといいます。
「バンバン出てくるアイデアに対して、皆でワイワイ言い合うのが楽しいんです」と話す古澤さん。これからのスマイリッシュがどのようなチャレンジをしていくのかは、誰にも分かりません。
6:30 プランクや腕立て伏せなど軽い運動、洗濯機を回す、フラの練習、スムージーとコーヒーで朝食
9:00 自宅出発
10:00 オフィス到着、仕事開始
17:00 勤務終了後、スタッフのみんなとチョイ飲み
18:00 スーパーに寄ったり百貨店に寄ったりと用事を済ます
19:30 帰宅後、夕食作り
20:30 夕食
21:00 夫帰宅
22:00 夫と二人でワンコの散歩へ
24:00 入浴後、就寝
* 水曜はゴルフレッスン、土曜はフラのレッスンにも通う。レイメーキングのレッスンは月に1度、木曜日に。
(取材・文/村上杏菜)