起業するまでの経緯や仕事と家庭の両立についてなど、多くの壁を乗り越えてきたママ社長やママ起業家をご紹介する「私が壁を乗り越えたとき」。今回登場いただくのは、小学1年生の女の子と5歳の男の子の2児のママで、おしゃれでヘルシーな和食のケータリングとして人気の「KIRARA」など、2店舗の飲食店を経営する小林朝日里(こばやし・あかり)さん(42)です。

映画業界から飲食店オーナーへと転身を遂げた「上編」に続き、「下編」では、子育てと経営者の両立をこなしてきた経緯、そして自身の結婚や出産を経て新たな境地を見いだし、その先へ進もうとする小林さんの思いをお伝えします。

仕事を続けていけるのか、不安でいっぱいだった

 31歳だった2008年の8月に、かねてお付き合いしていた男性と結婚。「KIRARA」をオープンしたのがその年の11月だったといいます。

 「オープンしたてで子どもはまだ先だと思い、夫にも理解してもらっていました。自分が車を運転してケータリングに出ることもありましたし、頑張りどきだったんです」

 「KIRARA」はオープン直後から大忙しで早々に軌道にのり、小林さんは2012年に女の子を、2014年に男の子を出産しました。

 「上の子が7月18日の予定日になっても生まれないので25日にパソコンを持って入院しました。月末の給与の計算と振り込みをしなくてはならないので、病室で仕事をし、26日の朝に振り込みを完了させたら陣痛がきて、その日の夕方に生まれました。あっという間でした。

 退院後は、授乳しながら売り上げをチェックしたり、仕入れの支払いなどをしたりしていましたね」と、当時のバタバタを懐かしく振り返る小林さん。パパやベビーシッター、一時保育を総動員して、4カ月後であるその年の11月には店に立ってお客さんに出産報告をしつつ、接客していたといいます。

 「その時は、子育て中のママでありながらこの飲食業という仕事を続けていけるのかなと、不安でいっぱいでした」と、両立に対して複雑な思いを抱くこともあったといいます。4月に認可保育園に入園してからは本格復帰。日中はデスクワークや「KIRARA」の仕事をし、週1回はパパに預けて「my room雲母」で夜も働くスタイルで仕事を続けてきました。

 「今でもそのスタイルで仕事をしています。18時くらいにお客さんに挨拶だけして、その足で急いで子どものお迎えに行くことも多いですね。現場を離れすぎないように気をつけています」

開店前の仕込み時間に「my room雲母」のスタッフとミーティング

次ページから読める内容

  • 飲食業でもママが働きやすい会社にしたい
  • 「ここ」に足をつけて、新しい出会いにワクワクし続けたい

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