子どもの成長に合わせてステージを柔軟に変化させたい

── 今後は、父親としてどう歩んでいきたいと考えていますか?

 理想としては、子どもの成長に合わせて、自分のライフステージを変化させていきたいと思っています。例えばですけど、娘が中学校に行くことになったときに、その近くに保育園をひとつ作ったら、毎日、送り迎えができるのかな、とか。留学することになったのであれば、自分も一緒にしばらく移住しようかな、とか。そういう、今の状況に縛られるのではなく、新たなステージに常に対応できる柔軟な発想でやっていきたいですね。

 そもそも、なぜこどもなーとができたのかと言えば、ベースとしてあるのは、自分の子どもと接する時間を作るためでした。わが子のことを常に最優先で考えて変化してきたわけです。だから、今後もわが子の成長に合わせて形を変えていくのかもしれないし、今の形にこだわっているわけでもありません。

 そういった生き方のきっかけを与えてくれたのはわが子ですし、その成長に合わせて自分が変わっていくことで、また違う世界が見えてくるのかもしれないと今は思っています。どうなるのか、それは自分でも想像はできませんが、どうにでもなっていけるように柔軟に準備だけはしておきたいですね。

 こどもなーとに関しては、今は0~2歳を対象とした小規模保育所のみですが、いつか、小学校入学前の5歳児までを継続してみられる保育園を作りたいという夢があります。子どもの育ちにもっと長いスパンで継続して関わっていける保育園を作りたいんです。

 そうなると、ますます兼業主夫に戻ることができなくなるかもしれないのですが、この夢が実現するころには、子どもたちは大人になって独立しているかもしれないですからね。そうなったら、父親としてはやることが少なくなるので、保育園でみんなのお父さんになろうと本気で考えています。

 ご飯も作るし、掃除もするし、一緒に遊ぶこともする、保育園設立の夢を叶えつつ、園内で兼業主夫もできるとなれば、まさに今の僕にとっての理想ですよね(笑)。

(取材・文/國尾一樹)