4歳と7歳を子育て中のデュアラーママでアナウンサー、子育て中の家族の心に寄り添うメディア&プロジェクト「ホリプロ保育園」えんちょーを務める安田美香さん。「ホリプロ保育園」で取材した人やニュースをあれこれ深掘りしていくインタビューをお届けしています。今回のゲストは、助産師で一般社団法人「産前産後ケア推進協会」の代表理事の市川香織さんです。
「ホリプロ保育園」安田美香です! 「ホリプロ保育園」とは、本当の保育園ではありません。子育て家族の心に寄り添うメディアであり、プロジェクトです。SNSで子育て情報を発信したり、リアルなイベントを開催したりしています。
今回のゲストは、助産師の市川香織さんです。
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市川さんは、一般社団法人「産前産後ケア推進協会」の代表理事を務める、産後ケアの専門家。安田と共に「3・3産後サポートプロジェクト」を立ち上げ、「産後3カ月まではママに手厚いケアをしましょう」と伝える活動をしています。今、「7~10人に1人はなる可能性がある」と言われている「産後うつ」について、市川さんに詳しく伺いました。
気分が落ち込み、眠れなくなる「産後うつ」
安田 「産後うつ」とは、どういうものでしょうか?
市川香織さん(以下、敬称略) 「産後うつ」とは、うつ病の一種で、病気です。一般的なうつ病の症状が産後に出ているものを、「産後うつ」といいます。何もやる気がしない、気分が落ち込む、みじめな気持ちになる、眠れないなどの症状が出ます。
安田 これらの症状は、産後のママなら誰もが経験すると思うので……見分けがつきにくいですね。「マタニティーブルー」とは、違うものなのでしょうか?
市川 違います。マタニティーブルーは一過性のものです。産後は誰しも一時的に感情が高ぶって、イライラしたり、涙が出たりしますが、産後数日から、長くても数週間で自然に治まります。ですので、1カ月検診のときにはママは元気になってくるはずなんです。これが、1カ月検診のころになってもやる気が出ない、片付けられない、ママに笑顔がない……となりますと、産後うつの可能性が強まってくると思います。
安田 産後うつになると、自分のことができなくなり、赤ちゃんのお世話も、家事もできなくなってしまうということですから、本当に大変ですよね。悪化すると、どうなってしまうのでしょうか?
市川 最悪の場合、自殺願望が芽生えて、自ら命を絶ってしまうこともあります。みじめな気持ちになり、自分を責めるようになってしまうんですね。
2015年、神奈川県で35歳会社員のママが生後1カ月の赤ちゃんを抱いて飛び降り、自ら命を絶ったという痛ましいニュースがありました。飛び降りたのは帰省中のことで、実家近くのマンションでの出来事でした。亡くなったママと赤ちゃん、そして残されたご家族のことを想うと、胸が苦しくなります。こんな悲しい事態を引き起こす「産後うつ」。一体、どうしてなってしまうのでしょうか?
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- 生活の激変や疲労が引き金に
- チェックポイントは「食事」「睡眠」「笑顔」
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