5歳と8歳の子どもを育てるデュアラーママでアナウンサーの安田美香さんが、子どもと一緒に出掛けて「来てよかったな」「また行きたいな」と感じた場所やイベントをリポートするこの連載。「YouTuber Academy(ユーチューバーアカデミー)」の体験リポートをお伝えした前回に続き、今回はアカデミーを起業した現役大学生に話を聞きました。

イラスト/岡山進矢
イラスト/岡山進矢

YouTuber Academyを起業した理由

 前回は、撮影や編集など、動画制作に必要な知識や技術を学ぶことができる「YouTuber Academy(ユーチューバーアカデミー)」のスクール体験会に小学2年生の息子が参加したリポートをお伝えしました。

上編記事はこちら

 講師を務めていたのは、FULMA COO 中條武さん(写真右)と、中村真奈さん(写真左)。なんとお二人は現役の大学生! 現在、中條さんは東京大学の4年生、中村さんは慶應義塾大学2年生です(2019年3月現在)。YouTuber Academyは、現役大学生によって設立され、運営されているのです。一体どんな思いで起業するに至ったのでしょうか? 話を聞いてきました。

YouTuberを育てるためのスクールではない

中條さん YouTuber Academyは、YouTuberを育てることが一番の目的ではありません。もちろん、動画の作り方を教えていますので、もしかしたらこのアカデミーからYouTuberになる子が、将来出るかもしれません。でも僕たちがYouTuber Academyを立ち上げたのは、「子どもたちが“やりたい!”と思う、その気持ちをかなえる場所をつくりたい」という思いからでした。

 FULMAを設立したのは、現在慶応義塾大学4年生の齊藤涼太郎さん。齊藤さんは高校生のときに、“子どもの子どもによる子どものための活動”を行う「FLEAD(フリード)」という、中高生のみで活動するボランティア団体を設立。「第18回ボランティア・スピリット・アワード」にて、文部科学大臣賞を受賞しています。

 齊藤さんは大学進学のため上京。「子どもたちの好きなこと、やりたいこと、純粋な好奇心を応援したい」という思いから、2016年7月にFULMAを設立しました。北海道の大自然の中で育った齊藤さんは、「子どもたちにもっと自然の中で遊んでもらいたい」という思いから、最初は子ども向けの自然体験や陶芸体験教室などを行っていたそうです。

中條さん そんな中で、「YouTuberになりたい」という子どもが急激に増えてきたんです。でも、その思いをサポートしたり、技術を教えたりする場所がなかった。そこで、楽しく学びながら子どもたちの“やりたい”気持ちがかなう場所として、YouTuber Academyを開講したんです。