5歳と8歳の子どもを育てるデュアラーママでアナウンサーの安田美香さんが、気になる場所やイベント、グッズを子どもと一緒にリポートするこの連載。今回は「子ども包丁」についてリポートしています。

 上編では、包丁初体験の4歳、5歳、8歳の子どもと、6種類の子ども包丁を使い比べてみました。下編も、管理栄養士・宮木弘子さんにアドバイスをいただきながら、「人生初の包丁、子どもに教えるポイントは?」と題し、親が子どもにアドバイスすべきことや年齢別のポイントなどについてお伝えします。

上編記事はこちら

イラスト/岡山進矢
イラスト/岡山進矢

3歳以下の子どもでもできる「包丁を使わない」お料理

宮木さん 初めて包丁を持たせるのは、4歳くらいからがいいと思います。「指先を指示通りに動かせる」「お箸が上手に使えるようになってきた」頃が目安です。一般的に、女の子のほうが早く指先を器用に動かせるようになるので、男の子は5歳くらいからでもよいかもしれません。

 以下、包丁を使う前にできるお料理について、年齢別にご紹介します。

1~2歳 包丁を使わず、手でお料理

 まずは、料理に興味を持つことから始めましょう。

 例えば、以下のようなことです。

・しめじを裂く
・ミニトマトのへたを取る
・玉ねぎの皮をむく
・もやしを半分に折る

3歳~ スプーンやハサミ、ピーラーを使う

●大さじスプーンを、包丁に見立てて切ってみる

 豆腐、こんにゃくなどのやわらかい具材を、大さじスプーンで切ります。

宮木さん 4歳前のお子さんには、スプーンがおすすめです。包丁を持つ要領で、大さじスプーンを立てて持ってください。意外とちゃんと切れるんですよ。

 スプーンならけがをする心配もせずに済みます。「包丁をいきなり持たせるのは怖い……」という親にとっては、安心できていいですね。

●薄い具材は、ハサミで切る

私たちが試したのは、こちらの子ども用キッチンバサミ。サンクラフトから発売されている「台所育児 キッチンばさみ カバー付」。サイズ約160×65×10mm、重さ56gと、子どもの小さな手にピッタリ
私たちが試したのは、こちらの子ども用キッチンバサミ。サンクラフトから発売されている「台所育児 キッチンばさみ カバー付」。サイズ約160×65×10mm、重さ56gと、子どもの小さな手にピッタリ

・小松菜などの葉物野菜
・油揚げ
・のり
・ハム
・錦糸卵

 こういったペラペラして薄い具材は、まな板の上ではズレて切りにくいので、ハサミで切ります。

安田 キッチンバサミって、私はのりを切るときくらいしか出番がなくて。あまりなじみがないのですが……。

宮木さん 海外では、肉や魚をキッチンバサミで切ったりしますし、実は子どもにピッタリの調理アイテムなんですよ。

 使ってみたら……とっても便利! 葉物野菜の茎を切るときにも重宝しました。

●ピーラーで皮をむく

写真左:IKEA「SMÅBIT(スモービット) ナイフ&ピーラー」セット。ピーラーの全長は約11cm。写真右:サンクラフト「台所育児 ピーラー カバー付」。全長約12.3cm。
写真左:IKEA「SMÅBIT(スモービット) ナイフ&ピーラー」セット。ピーラーの全長は約11cm。写真右:サンクラフト「台所育児 ピーラー カバー付」。全長約12.3cm。

いずれも、子どもの手に合う小さめサイズで使いやすかったです。

・にんじん
・だいこん
・きゅうり

 これらの野菜をピーラーでむくのも、包丁を持つ前段階にいいでしょう。

宮木さん ただし、具材を手に持つとけがをしやすいので、具材は必ずまな板に置いてください。じゃがいものような丸いものは難しいので、細長い具材を選び、大人が縦に4分の1サイズにカットして、具材をまな板の上で安定させてからピーラーを使いましょう。