忙しいDUALパパのための“見た目力アップ”のポイントをお届けする本連載。シリーズ第2弾は「肉体改造編」です。K-1王者5人を輩出したパーソナルトレーナーで、『自重筋トレの教科書』(日本文芸社)などの著書を持つ古家政吉さんを講師に迎えました。DUALパパに向けた肉体改造法を伝授してもらいます。

 「肉体改造編」最終回となる今回のテーマは、日常生活でできることや、スポーツジムへ通ったときの注意点などです。また、子どもが筋トレをマネした場合、親子でトレーニングをしてもいいのでしょうか? よく言われる「筋トレをすると子どもの身長が伸びなくなる」という話は、実際はそうでもないようです。

DUALパパのビジュアル向上委員会「肉体改造編」
第1回 「週一10分」のトレーニングで体は変わる
第2回 「早寝早起き・朝ラン・10分筋トレ」が最強セット
第3回 自重トレーニングで足・尻・背中を鍛え上げる
第4回 通勤や家事中でもできる筋トレと、ジムの活用術 ←今回はココ

インナーマッスルを鍛えると、お尻がキュッと引き締まる

日経DUAL編集部(以下、――) 前回は10分でできる3種類の筋トレを教えてもらいました。腕の筋肉は日常生活でも鍛えられるというお話がありましたが、その他に通勤時間など会社員の日常の中でできることはありますか?

古家政吉さん(以下、敬称略) 電車の中でトレーニングというのは、できなくはないんですけど、ちょっと怪しくなりますよね(笑)。

 それなら、駅での上り下りやオフィスなどで、エレベーターやエスカレーターを使わずに階段で上るといいと思います。下りるときだけ階段を使うという人がいますが、それだと効果が薄いんですよね。階段を上ると、太ももの後ろの大きな筋肉を鍛えられるのでいいと思います。

―― いつも階段とまでいかなくても、例えば朝の出社時だけは階段を使うとか、これも習慣化するといいかもしれませんね。あとは、家の中で家事など日常生活のついでにできるトレーニングって何かありますか?

古家 ちょうどいいトレーニングがあるんですよ! 中腰で家の中を移動するんです。足を肩幅に開き、膝から下が床と垂直になるように、お尻を後ろに突き出して腰を落とします。それから股関節を使って小俣で細かく歩きます。朝起きて洗面所までの距離をこうして、トコトコ、トコトコ……と。

腰をやや落として、そのまま膝から下を使ってトコトコ歩くトレーニング
腰をやや落として、そのまま膝から下を使ってトコトコ歩くトレーニング

 中臀筋というお尻の筋肉を意識しながら室内を移動するんです。これで、お尻の筋肉を鍛えることができます。

―― 面白いですね! ただこれは負荷は重くなさそうですが、持久系の筋トレになりませんか?

古家 これはインナーマッスルに刺激を与えるトレーニングです。スクワットで鍛えられるのは足やお尻の大きな筋肉ですが、インナーマッスルとは、その中にある小さな筋肉のこと。ここは大きな負荷をかけるのではなく、細かく、数をたくさんやる動作で鍛えていくんです。

―― でも、インナーマッスルは体の表面にある筋肉、つまり見える筋肉ではないので、見た目アップにはならないのでは?

古家 それが違うんです。中の筋肉が外の筋肉を引っ張り上げてくれるイメージです。インナーマッスルが、アウターマッスル(外側の大きな筋肉)をグッと引き寄せてくれるんです。このトレーニングをすることで、お尻がキュッと上がり、見た目がよくなります。オススメですよ!

 実際には、30秒くらいを1セットとして、2~3セットやってほしいですね。トータル2分半くらいで終わるトレーニングですが、効果は大きいです。ラクそうに見えますが、意外としんどいですよ。息も上がるので、心肺機能も鍛えられます。