「週一回」から始めよう

古家 1日10分と言いましたが、最初は週に一回から始めてください

―― 週にたった一回だけ? それで大丈夫なんですか?

古家 正しいフォームで、適切な回数を行えば、十分効果はあります! 筋トレの種目や具体的なやり方は、次回以降詳しく解説しますが、正しくやれば10分でも筋肉痛になりますよ。最初のステップでは、習慣づけることが重要です。例えば、毎週水曜日は夕食前に10分間の筋トレを行うといった具合に、自分でルールを決めて実践します。ここで習慣づけられれば、「もう少しやろうかな」という気持ちも芽生えてきます。

―― 週に1回、10分のトレーニングが最初のステップということですね。慣れてきたら、次のステップは10分を20分に延ばす、ということでしょうか。

古家 いえ、1回のトレーニングは10分で大丈夫です。お子さんがいる家庭で10分以上トレーニングをすることって、なかなか難しいと思うんですよね。そこで次のステップは、週1回から週2回にします。筋肉痛は大体3日間で回復するので、間を2~3日程度空けるようにしてください。例えば、毎週水曜日と土曜日に10分トレーニングを行う、というようなペース配分です。

 今のパパ世代は、10代の頃に「毎日腕立てふせしろ」とか「筋肉痛があるうちに筋トレしろ」などと言われたり、実際にそうしていたりした人も多いと思います。はっきり言いましょう、それは間違いです。筋トレで傷ついた筋肉をしっかり回復させてから、次のトレーニングに移るのが正しいやり方です。むしろ、きちんと体を追い込んでいたら、毎日筋トレなんてできません。毎日できるということは、負荷が足りていないということになります。

―― なるほど、最初のステップは週1回の10分筋トレで、次のステップが週2回の10分筋トレということですね! この週2回にも慣れてきたら、次はどうしたらいいですか。

古家 種目を増やしたいですね。10分だと1種目しかできないので、もう2種目増やしたい。ただし、3種目だと30分のトレーニングになってしまいます。「子どもがいて、1回にそんなに時間は取れない。でも10分だったら大丈夫」という場合は、種目を変えて毎日行いましょう。

 例えば、月曜は下半身を鍛える日、火曜は腹筋を鍛える日、水曜は背筋を鍛える日としましょう。すると木曜は再び下半身、金曜は腹筋、土曜は背筋。そして、日曜日はお休みします。 そんなペース配分です。「1日1トレ」ですね。

―― 「1日1トレ」のほうが、習慣にしやすい気もしますね。

古家 毎日だと、家族も「お父さんそろそろ筋トレの時間じゃない?」なんて空気にもなりますしね。10分だけだったら、奥さんにもそれほど負担をかけないですし、子どもにも「遊ぶの、ちょっと待ってて」と言えますよね。

 10分の内容ですが、スクワットや腹筋などの筋トレを、20回以上やってもあまり意味はありません。一度の回数を10~20回までにして、それを3~4セット繰り返してください。例えば、スクワットを1分間して、1分半インターバル、またスクワットを1分やって、また1分半インターバル。これをあと2回繰り返すとちょうど10分です(最後のインターバルは無視してもOK)。