──当時、Microsoftの「Office」も使っていましたか?

落合 もともとパソコンに入っていたので、自然と使っていました。

 小学5年生のとき、社会の授業で環境問題について調べる宿題が出たんです。環境省が公表していた測定データのPDFなどをPowerPointでささっとレポートにまとめて提出したら、なんで小学生がこんな分厚いレポートを作れるんだろうと、先生がびっくりしていました(笑)。

 いまならレポート作成の際の「参考資料」だって、「コピペして編集」でできちゃうことは、みんな知ってます。小学生がつくった分厚いレポートに、出典元のURL付きの参考資料がびっしりついていたら、「ああ、転載だな」とわかるわけです。でも、出典の明示の仕方がURLだと、当時はまだ意味が伝わらないことも多かったと思います。

──宿題のレポートですか! そっか…。子どもには「Office」は難しいかな、なんて思っていたのですが、むしろ子どもの力を思い切り「底上げ」してくれるイメージですね。

落合 現にぼくは宿題でそれができちゃったわけですから、どんどん使った方がいいですよね。

小学生から始めたプログラミング。自分で作ったものが動くのが楽しかった

──プログラミングをはじめたのはいつ頃ですか?

落合 小学校高学年の頃には、(Windowsのアプリケーションの)「メモ帳」でPerl(パール。プログラミング言語の1つ。ウェブアプリケーションやシステム管理、テキスト処理といったプログラムを書くのに用いられることが多い)を打って掲示板を作っていました。前に堀江貴文さんとパールの話で盛り上がったんです。堀江さんもオン・ザ・エッヂ時代にパールでプログラムを書いていたんですよね。ぼくも同じ頃にパールで書いていたので。堀江さんが「パール、昔使ったね!」って言うので「ですよね。そのときぼく、小学生だったけど原体験わかります」って(笑)。

 当時はわりと内向的な性格だったので、誰かに見てもらいたいというよりも、単純に自分で作ったものが動くのが楽しかったですね。

 小学6年生頃には、HTMLを直打ちしてホームページを作って遊んでいました。アクセスカウンターを作ったり、音を鳴らしたり、アバターを作ったり。

──プログラミングやホームページ制作はどのように学んだのですか?

落合 ホームページのいいところは、他人のサイトを右クリックすると、だいたいソースが表示されることです。出てきたソースを元に、自分のホームページで動くか動かないかを検証しながら、プログラミングを学びました。パソコンに触れる過程でこういうことに早く気付けたことは、プログラミングを学ぶうえで役に立ったと思っています。