長女と次女、2人の成長を感じられる幸せ

 子どもたちには、事あるごとに「生まれてきてくれてありがとう」と伝えるようにしています。生まれてきてくれてすごくうれしかったこと、今ここにいてくれてうれしいということを、きちんと言葉で伝えたいんです。最近では、私が「生まれてきてくれて」と言うと、子どもたちに「ありがとう、でしょ!」と言われます(笑)。

 2人が私の気持ちをどのくらい理解しているかは分かりません。でも、どれだけ叱っても、「ママと一緒に寝るー」「ママと一緒がいい」と言ってくれると、少しは伝わっているのかなと、うれしく思います。

 長女が生まれてから家の中が光に包まれたように感じていましたが、次女が生まれて、長女と次女がキャッキャと笑いながら遊んでいるのを見ていると、また違った意味で本当に良かったなという思いがこみ上げてきます。

 次女は長女がいないとそんなふうに笑えないし、長女は次女がいないとその良さが出せない。2人が自然にお互いを思い合える存在になっているんだなぁと感じるのです。

 そのことを強く感じた出来事がありました。2人は別々の日に同じ習い事をしていて、私がいつも送り迎えをしています。最初のほうは1人で教室に入っても大丈夫だった次女が、「ママと一緒じゃないとイヤだー!」と大泣きするようになりました。

 その日はちょうど長女の幼稚園がお休みだったので、私と長女の2人で送っていったのですが、やはり入口で大泣きに。それまでは時々私も次女に付き合っていたのですが、その日は一緒に行かないと決めていました。

 そうしたら、長女が「私が行ったらダメなの?」と言うのです。教室の先生も、「来てくれるの? お姉ちゃんが大丈夫なら、一緒に入ってもらおうね」と言ってくれ、2人で教室に入っていきました。

 後で先生に伺うと、やはり次女は、「ママがいいー!」とグズグズしていたそうです。そうすると、長女が「大丈夫だよ。お姉ちゃんがいるからね」となだめたり、「すごいね。よくできたね」と次女を抱きしめて、作っている物を褒めたりしていたらしいのです。

 後で長女に尋ねると、「だってね、あんなに泣いてるのに、先生は誰も抱っこしてくれないんだよ。かわいそうでしょ?」と。

 次女が寂しそうだと思い、そのたびに横にいて守ってあげようとする長女。ママがいないとダメな次女が、長女がそばにいると安心してやるべきことに取り組めること。親がいないところでそういうことができるようになった2人に、大きな成長を感じました。

 ああ、2人は生まれるべくして生まれてきてくれたんだなぁ。この2人のママになれて、私はこの上ない幸せ者だなぁ。しみじみとそんなことを思った出来事でした。