浮気する夫は、妻が魅力的じゃないから!?

―― そういうとき、魔裟斗さんが明らかに話を聞いていなくてもいいんですか?

矢沢 「あ、これは完全に聞いてないな」と思ったら、やめます。そういうときは聞き流されてもいい話をして、ちゃんと聞いてほしい話は、今日は聞いてくれそうだなというときを見計らって話します。

魔裟斗 いや、しゃべってると思うけどね(笑)。

矢沢 それは、後で「聞いてないよ」と言われたときに、「私はあのときちゃんと話したよ。聞いてなかったかもしれないけど」って言えるように話してるんだよ(笑)。

―― 不妊治療に限らない、夫婦のコミュニケーションの秘訣ですね。お二人とも、考え方の軸はしっかりしていて、お互いに尊重している印象を受けます。

矢沢 結婚するときに、お互い違う環境で育ったんだから、考え方も違って当たり前。大切なのは、相手の考えを認められるか、認められないかだと思ったんですね。そこで私は相手の考えを認めよう、そして最終的には夫の決断に任せようと決めたんです。でも、自分が考えたことも聞き流されないように、ちゃんと主張はしていこうって。

魔裟斗 色々ありますが、最終的には僕が責任を持つ。うちの最終責任者は僕だと思っています。

―― 矢沢さんが20歳のときから一緒に暮らし始めて、もう15年以上になるお二人です。夫婦がお互いを尊重し合い、いつまでもいい関係であるためには、何が必要だと思いますか?

魔裟斗 古風かもしれませんが、男性は男性らしく、女性は女性らしくいることが大事だと思っているんです。つまり、お互いがお互いにとって、魅力的に感じる異性であり続けるということですね。

―― 家族でありながらも、お互い異性であることを忘れない、と。

魔裟斗 浮気をする男性をみると、「奥さんが魅力的じゃないのかな?」と思うんです。きっと奥さんに魅力を感じていれば、他の女性とそういう気持ちにはならないんじゃないでしょうか。だから、お互いに魅力的だと思われ続けるために努力すればいいし、男性だって自分を磨き続けなくちゃいけない。

矢沢 家ではリラックスしていいとは思いますけどね。ただ、外出するときはきちんとした服装をするとか、そういう身だしなみは大事。そして、外見だけじゃなくて、相手が出かけるときは玄関まで見送るとか、そういう気遣いもあったほうがいいのかなと思います。