日経DUALでは「待ったなしの少子化問題」と、内閣府も推進する「ワークライフバランスを保ちながら生産性高く働くための働き方改革」という2つの視点で優秀な企業を応援する取り組みとして、「共働き子育てしやすい企業グランプリ 2017」調査を実施しました。【共働き子育てしやすい企業ランキング特集】第8回となるこの記事では、特別奨励賞に輝いたピジョンの各施策について詳しく解説していきます。後日、取締役専務執行役員の赤松栄治さんや1カ月の育児休業を取得したパパ社員、さらにその上司へのインタビューに基づいた記事も公開する予定です。ご期待ください!

【共働き子育てしやすい企業ランキング特集】
第1回 「共働き子育てしやすい企業2017」50社発表!
第2回 「共働き子育てしやすい企業2017」全質問項目
第3回 「共働き子育てしやすい企業&街2017」表彰式
第4回 ホワイト企業SCSK 私たち、前はブラックでした
第5回 豊島区 消滅可能性都市から女性にやさしい街へ
第6回 SCSK 残業しなくても一律残業代をもらえる理由
第7回 丸井が追い求める「ワーキング・インクルージョン」
第8回 ピジョン 経営理念は「愛」 従業員が一番大事 ←今回はココ!

<ピジョン株式会社>
設立/1957年 本社/東京都中央区 正社員数/421人(女性比率は約30.2%)
育児・マタニティー・女性ケア・ホームヘルスケア・介護用品等の製造、販売および輸出入、ならびに保育事業を行う。

男性社員が1カ月間、育児のために有給の休暇が「ひとつきいっしょ」制度

 「育児・マタニティー用品などを製造・販売していたり、保育事業を展開しているから、共働き子育て中社員に優しくて当たり前では……」と思う読者もいるかもしれないが、そんなことはいえない。共働き子育て中の世帯に寄り添う事業を手掛けていても、その会社にいる共働き子育て中の社員にとって働きにくい会社というのはごまんとある。

 しかし、ピジョンには、共働き子育て中の社員の働きやすさを支援する取り組みが様々ある。

 意外だと思われるかもしれないが、ピジョンの正社員の女性比率は約30.2%にとどまる。では、残り7割を占める男性社員は育児に参加せずに働いているのかと思いきや、その逆で、男性社員の育休取得率は100%。しかも、その育休の長さが3日以下である割合は0%だ。実は、男性育休取得率が100%に近くても、その長さが3日以下である割合が100%である企業も少なくない。

 この高い男性育休取得率の背景には、「ひとつきいっしょ」という制度がある。

 男性社員が、配偶者の出産届を提出したときに、制度の利用有無を明示する仕組みで、子どもが1才6カ月になるまでの1カ月間を有給で休業することができる。そのうち前半は会社から付与される特別休暇となり、残りの半月に積立休暇を充てることができる。休業取得の予定が無い場合は、上長に取得しない理由を説明しなければならないが、「現在は取得するのが通例となっていて『取得希望無し』という事例は見受けられない」(同社人事)。2015年以降、「男性育休取得率100%が当たり前」となっており、配偶者の妊娠報告があると、「いつ育児休職を取得する予定か?」と上司が尋ねることが自然になっている。

 女性社員が産育休に入るタイミングのセミナーもユニークだ。「休職前面談」では、本人が利用できる社内制度の説明に合わせて、保活の情報や復帰後の生活のイメージなどを説明することで、家族(特に配偶者)を巻き込んだ育児の環境づくりを妊娠中から意識させる。社員対象の「ワーキングペアレンツセミナー」は、女性社員だけでなく、子を持つ男性社員も対象とし、仕事と家庭の両立について女性だけが頑張るのではなく、まずは自社の男性社員が自分の子育てに積極的に関わっていくことを考える機会として、2016年に実施された。ピジョンのように、こうした産育休前後のセミナーに男性(夫)や祖父母を巻き込む企業がちらほら出てきている。

表彰式でスピーチをする、ピジョン・取締役専務執行役員・赤松栄治さん
表彰式でスピーチをする、ピジョン・取締役専務執行役員・赤松栄治さん
<次のページからの内容>
● 「19時退出ルール」とは?
● 毎週水曜日は「ノー残業デー」。17:30に人事マネージャーが社内を巡回
● 第3子・30万円、第4子・40万円、第5子・50万円の出産祝い金
● 出産日の翌日から6週間、女性社員には会社から特別有給休暇が付与される
● 不妊治療や里親準備のために通算24カ月休職できる
● 女性管理職比率は20%。数値目標は定めない。そのワケは?
● 一連の施策の背景にあるものは、「愛」

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2018年度「共働き子育てしやすい企業ランキング」へのエントリー(自薦)にご興味をお持ちの企業の方は、こちらのフォーマットから必要項目をご回答ください。2018年の夏ごろに調査表を配信させていただきます。皆さまのエントリーをお待ちしております! 

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「2018共働き子育てしやすい企業ランキング 調査表依頼予約フォーム」

次ページから読める内容

  • 「19時退出ルール」、毎週水曜は「ノー残業デー(標準労働時間以下で働く日)」
  • 出産の翌日から6週間は給与が全額支給。第5子出産では、お祝い金100万円
  • 現在の女性管理職比率は20%。数値目標は定めない
  • 男性育休における先進企業にこそ検証してほしい3つのポイント
  • 共働き子育て社員が誇りをもって働くことができる環境
  • 「子どもの親となる」プロセスを応援している会社

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