「女性エグゼクティブ予備軍のためのスキル&お作法集」特集の最終回は、DUAL連載でもおなじみで、現在は家族でLAに在住のパーソナルスタイリスト・みなみ佳菜さんに「オフィスでの着こなし術」についてお聞きします。

 管理職といえば、ダークカラーのスーツでビシッときめるイメージがありましたが、「誰しもがそのスタイルが似合うわけではありません」と、みなみさん。むしろ、無難だと思って着ているダークスーツが仕事面でマイナスになることも!? DUAL世代の管理職にふさわしい着こなしはどういうものなのでしょうか。

【女性エグゼクティブ予備軍のためのスキル&お作法集】
(1) 管理職候補生 何が大変?どんなスキル身に付けたい?
(2) 会議で黙ってみたら、みんなが生き生きとし始めた
(3) 管理職の言葉選び ロジカルに率直に、でも柔らかく
(4) 髙島屋・元代表取締役 人脈作りの大切さ実感したとき
(5) 声質改善・話し方講座 苦手な人も乗り越えられる!
(6) 服装のミスマッチは、職場で信頼を失うことも?! ←今回はココ

 まず、4つの管理職タイプから自分を知る

 「今の30~40代の管理職は、男性と肩を並べてスーツ姿でバリバリというよりも、女性ならではの幅広い装いがこの時代らしいです。かといって、フリルやリゾート風な大柄を着るのはドレスコード的に微妙な場合も。オシャレより身だしなみ、ユニフォームより自分らしさ−−これがDUAL世代の管理職に最も意識してほしい点です。自分に合った服で自分らしさを表現することは、部下や上司、取引先から信頼を得る大きな助けになります」

 大切なのは、自分に合ったものを着ること。そうすることで、一度白紙になった昇進がかなったという人もいたそう。こうしたセルフブランディングの意識も管理職には大事なスキルだといえます。

 ビジネスパーソンに適切な、かつ女性らしいスタイルといわれても、ショップの膨大な洋服の中から、自分のキャラクターにフィットするものを選ぶのは至難の業ですよね。

 そこで、管理職タイプを4つに分類して、それぞれに合うコーディネートとカラーをみなみさんに選んでもらいました。自分のキャラクターに一番近いと思うタイプを以下から選んでみてください。

1.明るい太陽のようなポジティブタイプ

 部下を勇気づけるのが得意で、いつも元気な雰囲気の管理職。仕事終わりに部下を誘って飲みに行くことも少なくない。

2.共感第一、優しく寄り添うお姉さんタイプ

 グイグイ引っ張るよりも、部下をフォローするタイプ。何でも相談したくなるような穏やかな雰囲気がある。

3.芯が強く、陰でそっと支える安定感があるタイプ

 決して言葉数が多くなく目立つタイプではないけれど、洞察力があり、静かに見守りつつ必要なときには的確なアドバイスをする。

4.男性ばかりの中でも頭角を現わす、有能タイプ

 どこにいてもリーダーを張れる、頼りがいあるタイプ。少し前までの女性管理職には、このタイプが圧倒的多数。

 管理職の着こなしとして最も“あるある”のエラーは、自分のタイプを見極めずにとりあえず4番を選んでしまうこと。たかが服装とあなどるなかれ、服装のミスマッチは仕事にも影響が大です。

 「本当は3番の人が4番の服を着ると、ハードなものの中に繊細なものがあるから、自信がなさそうに見えてしまうんです。驚くかもしれませんが、服装のせいでなかなか出世しなかった、なんていう話もあるくらい。逆に、4番の人がきつく見られたくないからと3番に合う服を着ると、余計に物言いがきつく聞こえてしまうので注意が必要。外見と内面がズレていると、周りからの信頼感がなくなり、発言を信頼してもらえなかったり、ジャッジも大丈夫かな?と思われてしまったりするんです」

 それでは、1番から4番までのタイプにどんな服装が似合うのか、具体的に見ていきましょう。

<次のページからの内容>
● タイプ別!似合うジャケットとボトム
● 顔回りには一つでも明るい色を
● 管理職にはネイビーのスーツがおすすめ
● 白ブラウスはあらゆる悩みを解決してくれるお助けアイテム
● その日の自分は、カジュアルからフォーマルまでの5段階のどれ?